自衛隊の新鋭機としては、時節柄、次の2機種が気になるのです。
このところ増強著しい中国の潜水艦に対して、新型の
P-1 (哨戒機)はかなり有効ではないだろうか。
4/2軍拡著しい中国の脅威に、力強い助っ人が登場より
平成25(2013)年3月26日、川崎重工業岐阜工場で海上自衛隊(以下、海自と言う)次期固定翼哨戒機(以下、P-1と言う)量産初号機の納入式が、関係企業および防衛省関係者約300人が参列し執り行われ、約12年間にわたった開発を終え、防衛省に引き渡された。
P-1
<世界最高レベルの固定翼哨戒機>
構想・確定研究段階も含めると約20年近くの歳月を費やしたことになる。この間、幾多の難関もあったようだが、オールジャパンの官民一体の研究開発体制で乗り切り、世界最高レベルの純国産の固定翼哨戒機を完成させた。
P-1開発は、機体・エンジン・アビオ(搭載電子機器)を同時に開発するという過去にも類を見ない難しい事業に挑み、ついに海自および航空・防衛産業界の長年の夢を実現させた。まさに日本の新しい宝の誕生と言える。現用のP-3Cに比して格段の性能・機能の向上が図られた最新鋭機に大きな期待がかけられている。
一方、同じP-3Cを運用してきた米海軍は、専用の機体開発は行わず民間機として実績のあるボーイング737を母機としてP-3Cのアビオの発展型などを搭載する方式を選択した。
こちらの開発も順調で、2013年には、「P-8A」として部隊配備される計画である。P-3Cに代わる新たな洋上哨戒の基本的な運用構想は、これまでのP-3Cの役割をP-8Aと無人機(グローバルホーク級)とに分担し共同して運用する構想である。
無人機は主として初期の広範囲な偵察に活用し、以後の作戦をP-8Aが受け持つというものである。また、機体が高高度を高速巡航するのに適するよう設計された民間機の転用であることから、哨戒機特有の低高度・低速・多旋回飛行には適せず、ある種の運用上の制約があるように思われる。
従って、低高度飛行を強いられた従来の磁気探知装置に代わるセンサーや高高度から投下可能な魚雷が装備されるようである。
これに比較しP-1は、哨戒機としての飛行特性を重視し、長年培ってきた対潜水艦戦術を最も効率的・効果的かつ、安全に実施できる設計が採られているとともに、アビオや兵装に至るまで各種作戦を自己完結できる能力の高い世界初の哨戒専用機として、広く注目を集めることと思う。
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気になるのは
中国潜水艦の実力であるが、性能的にはたいしたことないようです。(大量に投入されると、おっつかないが)
二式飛行艇の伝統を引き継いだ新明和工業が開発した救難飛行艇US-2は、飛行艇として世界トップの性能を持つわけで、民生品としての輸出が期待されています。
日本とインド政府は首脳会談で、救難飛行艇「US―2」のインドへの輸出に向けて協議したが、実現すれば日本としては防衛装備品の民間転用による輸出第1弾となるようです。
US-2 (航空機)より
<機体>
US-2(US-1A改)は防衛庁によると「改造開発」の扱いで、大幅な改良が加えられている一方、艇体にはほぼ手を加えず以前の設計を踏襲している。外見はUS-1Aと比べて大きな変化はなく、直線翼の中型機であり、水平尾翼を垂直尾翼の上に配したT字尾翼を含め、一般配置はそのまま踏襲している。
エンジンは4基搭載、波高3メートルの荒れる海への着水ができ、50~53ノット(時速100km弱)で離水可能な短距離離着陸 (STOL)性能を有している。60度の深い角度を持つフラップ、翼表面の気流が滑らかに流れるようにする境界層制御装置 (BLC) も受け継いでいる。ランディングギアなどの離着陸装置も備え、水中での車輪の出し入れ、スロープからの基地への出入り能力もある。
また現時点の公試性能では、離島における救急搬送出動における可能率がUS-1に比較して130~140%となり、離島自治体を中心にその活躍に期待が寄せられている。
<消防飛行艇>
新明和では、US-2を民間の消防飛行艇として販売する計画を持っており、2005年のパリ航空ショーで模型を展示、またパンフレットで詳細を発表した。20カ国ほどから興味があるとの打診を受けたという。この研究についてはすでにPS-1の5801号機で実験を行っており、データの蓄積は完了している。しかし、海上自衛隊向けの機体のため、日本政府の「武器輸出三原則」によって当時では輸出することは不可能であり、海外展開は三原則の緩和(あるいは解釈変更)を見越しての計画であった。日本航空機開発協会 (JADC) では、本機開発にあわせて民間転用への開発調査を実施し、消防・監視・離島支援へのニーズがあることを確認した。今後は市場調査および機体構造の検討を予定している。
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