図書館で『佐野洋子あっちのヨーコこっちの洋子』という本を、手にしたのです。
オフィス・ジロチョーさんがアンケートの集計結果をもとにこの本を作ったそうだが、とりあげた絵といい、エッセイといい、装丁も・・・ええでぇ♪
【佐野洋子あっちのヨーコこっちの洋子】
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オフィス・ジロチョー著、平凡社、2017年刊
<「BOOK」データベース>より
おとなから子どもまで世界中の人に愛されつづけている絵本『100万回生きたねこ』の作者、佐野洋子の人となりに触れるファン必携の書。絵本の絵や銅版画などの絵画作品、エッセイに書かれた生き生きした言葉とともに、多くの友人たちの証言を紹介、「人たらし」とも言われた佐野洋子の魅力にせまる。江國香織、唐亜明、亀和田武、山本容子のエッセイ収録。
<読む前の大使寸評>
オフィス・ジロチョーさんがアンケートの集計結果をもとにこの本を作ったそうだが、とりあげた絵といい、エッセイといい、装丁も・・・ええでぇ♪
rakuten佐野洋子あっちのヨーコこっちの洋子 |
親交のあった人たちからの一言を、見てみましょう。
p72~73
<ふつうの洋子1>
■須藤善弥
初対面は、清水の航行を卒業して芸大の受験に上京して来たときだったと思います。
いつも時代の先を行っていたように思います。
■山田美枝
高校の運動場で「よしえさん、私ここで大の字になってみようか」と突然に言うと、ばっと大の字に寝転んでみせた。そのときのブルマーから出ている細い足がとても印象的だった。
■坪井美都子
お昼に高校の購買部にパン屋のおじさんが店を開きますが、すごい人で買えないの。前の人の頭の上からお金を投げるようにして払うくらい。
どうやって話をつけたんだか、佐野さんはおじさんと一緒に売り子になっていて、あの人らしいなとびっくりした。行動派だった。
■谷川賢作
初対面は忘れました。いつのまにか「ズン!」と堂々といらっしゃいました。舌鋒鋭く辛辣でおっかない人という定評があったので、ちょっとこちらも身構えていたのですが、私とはとても気があって、どんな話をしたのかもう思い出せませんが、よくゲハゲハ笑ってたことだけは覚えています。
■谷川俊太郎
1980年代の初めだったと思う、幼児教育シリーズ絵本の企画会議で会い、即座に参加を断られた。
■那須奈美子
2003年頃、『100万回生きたねこ』の特別な企画で、三千冊のサイン本をお願いしたことがあります。杉並のおうちに三千冊をお送りし、私が通いで何日か伺って、サイン本を作成していただきました。体調万全の時期ではなかったと思いますが、つけっぱなしのテレビから聞こえるニュースにときどき、毒づいたりしながら、淡々とこなしてくださいました。長いこと編集者やってますが、私の中では、サイン本作成数の最高記録です。
■沢野ひとし
旦那さんの青山のデザイン室に何度か、絵本の原画を受け取りに行ったが、「ごめん、まだ描けていないのよ」「ではまた来週」
いくら経っても絵が仕上がらず、ついに調布の自宅に訪ねた。意外に広い公団に住んでいた。それから40年も付き合うとは、そのときは思ってもいなかった。
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『佐野洋子あっちのヨーコこっちの洋子』3:100万回も北京の夢
『佐野洋子あっちのヨーコこっちの洋子』2:一流の悪口:亀和田武
『佐野洋子あっちのヨーコこっちの洋子』1:山本容子さんのエッセイ