図書館で『フランス語っぽい日々』という本を、手にしたのです。
どこを開いても・・・夫の描くマンガの頁、妻の述べる説明の頁がセットになっていてわかり易くて興味深いのである♪
【フランス語っぽい日々】
じゃんぽ~る西×カリン西村著、白水社、2020年刊
<「BOOK」データベース>より
外国語を愛する、外国語に苦しむすべての人に。日仏夫婦が漫画とコラムでつづる、異文化・外国語学習・子育ての悲喜こもごも!
<読む前の大使寸評>
どこを開いても・・・夫の描くマンガの頁、妻の述べる説明の頁がセットになっていてわかり易くて興味深いのである♪
rakutenフランス語っぽい日々 |
カリンが新旧のシャンソンについて述べているので、見てみましょう。
p78~79
<35 シャンソンで Èn chanson>
外国語の学習法でつい忘れがちなものに「歌 chanson」がある・・・息子が日本語で童謡を歌っているのを聞くたびそう思います。それまでは知らなかったけれど、日本のちびっ子たちがみんな知っている節回しのおかげで自然と覚えることができた言葉が童謡にはたくさんあります。
息子は歌でアルファベットを覚え、フランス語で10まで数えることもできるようになりました。言語にはその言語固有のメロディーというものがあって、たとえ何も理解できないとしても、よく聞いてそのリズムやイントネーションを覚えることが肝要。子どもは見事にそれをやってのけます。
日本人にとって「シャンソンchanson」といえば特定のカテゴリーを思い起させます。それは、必須の作詞家や歌い手の名とともに刻まれた1940~80年代のフランスの流行歌。シャルル・トレネ、ジョルジュ・ブラッサンス、ジャック・ブレル、セルジュ・ゲンズブール、エディット・ピアフ、ジュリエット・グレコ、シルヴィ・バルタン、ジェーン・バーキン、フランソワーズ・アルディ・・・以下略。
日本にはフランス好きの小さなアマチュア歌手グループが数多くあり、みなこうしたアーティストたちのシャンソンを覚え、たがいに感染力の強い熱心さで分かち合っていることにいつも驚かされます。
想像してみてください。パリのあちこちで演歌のリサイタルを開く、何十ものフランス人集団があるでしょうか。
いっぽうで、これらアーティストの全盛期以降もフランスの歌謡曲はかなり進化しているのに、残念ながらバンジャマン・ビオレ、ドミニク・A、ブリジット、ケレン・アン、クリスティーヌ・アンド・ザ・クイーンズといった才能豊かな彼らの後継者たちは、日本ではほとんど知られていません。
バンジャマン・ビオレに「東京の椅子 Une shaise a Tokyou」という歌がありますが、最近のアーティストたちはまだまだ日本では人気の座を獲得できていません。ぜひ一度聞いてみてください。きっと耳に残るはずです。
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イヴ・モンタン、ジャック・ブレル、エディット・ピアフ、シルヴィ・バルタンなどをよく聞いたが・・・最近のシャンソン歌手はさっぱり知らないのです。
1940~80年代以降のシャンソンについては聞く機会がなくなったのだが、メディアが取り上げないためか、フランコフォニーの意気消沈のためか?
『フランス語っぽい日々』1:言葉とは思考の方法