初代ゴジラ以降に数多くのゴジラ映画が作られ公開されたが、それだけこの題材のインパクトが大きかったのだろう。
・・・ということで、ゴジラ映画に関するあれこれをフォローしているのです。
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ゴジラ映画あれこれR4
山崎監督は初代ゴジラにインパクトを受けていたようですが・・・
かつての特撮、現在のVFXに入れ込むところが、いかにも映画作りの職人なんでしょうね。
それからハリウッド映画に及ばない低予算にもくじけず、ポジティブにトライするところがええでぇ♪
今までに観たゴジラ映画は以下のとおりです。
・ゴジラ-1.0(2023年)
・ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(2019年)
・モンスターシリーズ ゴジラ 2019(BANDAI)
・「シン・ゴジラ」の見どころ(2016年)
・シン・ゴジラ(2016年)
・GODZILLA ゴジラ(2014年)
・ゴジラ (1954年)
・あのころの日本映画101(2018年)
R5:『あのころの日本映画101』を追加
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去年の11月にこの映画を観ていたので、日記を付けておきます。
【ゴジラ-1.0】
山崎貴監督、2023年制作、2023.11.09鑑賞
<Movie Walker press >より
ゴジラ70周年記念作品として制作されたゴジラ作品30作目。山崎貴が監督・脚本・VFXを手掛け、『君の名は。』の神木隆之介が主人公の敷島浩一、『君の膵臓をたべたい』の浜辺美波がヒロインの大石典子をそれぞれ演じる。「東京リベンジャーズ」の山田裕貴をはじめ、青木崇高、吉岡秀隆、安藤サクラ、佐々木蔵之介らが脇を固める。
【ストーリー】
戦争によってなにもかもを失った日本は、焦土と化していた。戦争から生還するも、両親を失った敷島浩一は、焼け野原の日本を一人強く生きる女性、大石典子に出会う。戦争を生き延びた人々が日本復興を目指すなか、追い打ちをかけるかのように、謎の巨大怪獣ゴジラが出現。圧倒的な力を持つゴジラに、人々は抗うすべを模索する。
<観る前の大使寸評>
ゴジラ70周年記念として制作されたゴジラ映画とのことで、PRサイトの意気込みがすごいわけで・・・久々に劇場まで繰り出したのです。
Movie Walkerゴジラ-1.0
『ゴジラ-1.0』を観た
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<ゴジラ キング・オブ・モンスターズ>
ハリウッド版のゴジラ映画が公開されていて、ハリウッド映画嫌いの大使は観に行くかどうか、迷っていたのだが・・・
どでかいモンスターの破壊力を観たいということで、結局観にいくことにしたのです。
【ゴジラ キング・オブ・モンスターズ】
マイケル・ドハティ監督、2019年、米制作、2019.6.03鑑賞
<Movie Walker作品情報>より
日本が世界に誇る怪獣映画シリーズ『ゴジラ』。そのハリウッド版となる『GODZILLA ゴジラ』から5年後の世界を描くSFアクション。
復活した神話時代の怪獣モスラ、ラドン、キングギドラとゴジラが激突。世界の破滅を阻止せんとする未確認生物特務機関モナークの活躍を描く。前作に引き続き、渡辺謙がモナークの生物学者役で出演する。
<観る前の大使寸評>
どでかいモンスターの破壊力を観たいということで、結局観にいくことにしたのです。
<観た後の大使寸評>
『GODZILLA ゴジラ』の続編ということで、未確認生物特務機関「モナーク」の秘密基地が世界中に作られていて、やや子供だましではあるが目をつぶっておこう。
だいたい太子にしても、アンギラス、ラドン、モスラと見続けてきたが、キングギドラあたりで、もうこんな子供だましは卒業だと思ったわけで・・・
可愛げのない子供であった(汗)。
おっと、ケチをつけるわけではない。この続編は全篇にわたって怪獣バトルが繰り広げられていて、けっこう騒がしいというか面白いのです。
キングギドラが地球外生命体、ゴジラが地球生まれの怪獣として、この2体の覇権争いがメインテーマとしてあるわけで・・・その脇を古代生物学者の家族や、シーシェパードのような環境テロ集団や、ゴジラを愛する芹沢猪四郎博士(渡辺謙)たちがかためております。
それから、エンドロールには、アンコール画面が観られるので、お見逃しなく。
(かなりネタバレになったかな)
Movie Walkerゴジラ キング・オブ・モンスターズ
『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』公式サイト
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【ムービーモンスターシリーズ ゴジラ 2019 】
バンダイ BANDAI ムービーモンスターシリーズ
<レビュー>より
背びれ等、塗装がしっかりされていて、2014年のものよりも、足が太く、全体的にどっしりしています。
<大使寸評>
このフィギュアは、よく映画の雰囲気を再現しているなあ♪
つまりは、ディズニー映画スタッフたちの初代ゴジラに対する敬意が感じられるのでおます。
初代ゴジラといえば・・・
生物学的知識とは無縁であり、ひたすら着ぐるみ体形なんですけどね。
そのあたりが、このBANDAIのフィギュアに表れています。
なお、このBANDAIシリーズにはラドン、モスラ、キングギドラも発売されているが、いまいちの感があります。
yodobashiムービーモンスターシリーズ ゴジラ 2019
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<「シン・ゴジラ」の見どころ>
メディアでは、ちょっとした「シン・ゴジラ」論評ブームをよんでいるようです。
あの日経ビジネスまでが「シン・ゴジラ」を取り上げています。
2016-09-14シン・ゴジラに漂う「別世界感」の正体より
1954年の第1作から数えると、「シン・ゴジラ」は日本で制作される29番目のゴジラ映画だ。ただし、前作の公開は2004年。同作のタイトル「ゴジラFINAL WARS」からもわかる通り、ゴジラシリーズは50年を区切りに制作が打ち切られていたはずだった。それではなぜ、ゴジラは再び日本にやってきたのか。『さようなら、ゴジラたち―戦後から遠く離れて』(岩波書店)の著者で、文芸評論家の加藤典洋氏に聞いた。
まずは率直な感想を教えてください。
おもしろかった。まず公開3日後くらいに見ました。その後、文芸誌に評論を書くことになったのでお盆の近くにもう1度、映画館に足を運びましたね。
どんなところに注目しましたか?
初代ゴジラに戻る、ということを最初から最後まで徹底したところです。ゴジラという作品を、ゼロからこの現代に作り直すとすればどうなるか。これを全身全霊で追求する、という姿勢が独創的だったと思いますね。
この映画のなかの世界では、誰もゴジラのことを知りません。最初に「ゴジラ」と聞いて、みんな「何だそれは」といいます。ふつう、こういう映画に出てくる「現代の日本」というのは、「いま私たちが暮らしている日本」がモデルですよね。ところが『シン・ゴジラ』ではこれまでのゴジラはなかったことになっている。さらに、むろんそこには「ゴジラ映画」も存在していない、そういう設定です。「ゴジラもゴジラ映画も存在しない架空の日本社会」。そういうありえない新しい虚構を作って、リニアモーターカーのように宙に浮かせている。
ただ、その虚構であるはずの日本社会、たとえば東京の街並みや自衛隊の出動の様子、官僚機構の動き方などはかなり精緻に取材し、リアルに描かれています。それが余計に、私たちに一種の浮遊感を抱かせるのです。
■アニメ映画を実写で見ているような世界
どんな効果があるのですか?
私たちに、一種アニメ映画を実写で見ているような、超平面的(スーパー・フラット)な世界を作り上げるうえで効果を発揮したと思います。
超平面的な世界というのは、簡単にいうと、出生率ゼロの世界です。つまり、内面がない、だから恋愛もない。家庭がないから、出産もない。ですから、あれだけの大事件が起きながら、主要人物たちが官僚世界の公的な場面だけで動きます。主要人物はほとんどの場面で公的な人間(官僚)としてしか行動しないし、主人公の長谷川博己もいっさい家庭的な場面を描かれません。独身なのか妻帯なのかもわからない。
また、一対の男女が出てきても恋愛関係には発展しません。たとえば同じ国難映画でも、2015年の原田眞人監督の「日本のいちばん長い日」だと、例によって主人公格の陸軍大臣阿南惟幾の家族との話が出てくる。夫婦愛などの挿話がちょこっとアリバイのようにさしはさまれるわけだけど、『シン・ゴジラ』はそういう凡庸さからは、ほど遠い。ね、徹底しているでしょう? 彼らの抑揚のない早口言葉が、その別世界感にフィットしていました。
人間なので、本来ならいろいろな喜怒哀楽を抱くはず。だけれど、そこからあえて深みを取り去ることで、別の新しいリアリティーを取り出すことに成功しているのです。街も人間も空も雲も同じ線で描かれる、という意味で、実にアニメ的な手法で私たちを引き込んでいると感じました。
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【シン・ゴジラ】
庵野秀明総監督、2016年、
<Movie Walker作品情報>より
日本の怪獣映画史に名を残す“ゴジラ”が、「新世紀エヴァンゲリオン」の庵野秀明が総監督、『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』の樋口真嗣が監督を務め、シリーズ初のフルCGで復活。巨大怪獣の出現で未曽有の危機にさらされた人々の物語が描かれる。長谷川博己、竹野内豊、石原さとみをはじめ、総勢328名のキャストが出演。
<観る前の大使寸評>
制作方針が初代ゴジラを踏襲しているそうで、わりとハードな即物感を重視しているようです。・・・かなり恐そうやで♪
聞くところによると、庵野総監督はゴジラ登場シーンの割合を意識して六分の一に抑えているとか・・・恐いかもね。
<観た後の大使寸評>
国家の危機管理がメインテーマにもなっていて・・・いい悪い別にして、わりと大人向けの映画になっています。もちろん、子供が見てもゴジラの迫力はじゅうぶんに伝わるでしょうね♪
核反応が有機体の中に組み込まれた、まさに「想定外の」生き物が出現したわけで、ある意味、昨今のニッポンの危機管理能力を皮肉っているわけでおます♪
このゴジラは、自衛隊の通常ミサイルなどは跳ね返し、米軍の放ったバンカーバスターにやっと傷つくというスーパー生物なのだが・・・
怒らせると口と尻尾から例の光線を放つわけで、このシーンでは思わず手を叩きたくなるアホな大使でおました。
一時は米軍が核ミサイルをスタンバイさせる危機となったが、結局、なんちゃら凝固材の注入で事なきを得るわけです。
とにかく、大田区、東京駅、永田町、虎ノ門など都心のかなりの部分を壊した破壊力が凄い!
それから、大使のようなへそ曲りの観客の冷めた鑑賞にも言い訳ができる作りとなっていました。
ところで、ゴジラ映画といえば、これまでは着ぐるみ特撮であったが・・・・
『シン・ゴジラ』を観るかぎり、それはなかったのではないか?、それだけCG技術が素晴らしいといえるのだが。
Movie Walkerシン・ゴジラ
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【GODZILLA ゴジラ】
ギャレス・エドワーズ監督、2014年、米制作、H26.9.6観賞
<Movie Walker映画解説>より
日本が世界に誇る怪獣映画のビッグネーム、ゴジラの『ゴジラ FINAL WARS』以来10年ぶりの復活作で、巨大怪獣ゴジラの出現に翻弄される人々の姿を描くパニック・アクション。地球に飛来した未知の生命体の恐怖を描いた『モンスターズ 地球外生命体』のギャレス・エドワーズが監督を、アーロン・テイラー=ジョンソンが主演を務める。
<観る前の大使寸評>
子供心に、恐怖と哀しみを与えた初代ゴジラであったが、果たして今度のハリウッドGODZILLAはどうなんだろう。
Movie WalkerGODZILLA ゴジラ
『GODZILLA ゴジラ』公式サイト
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【ゴジラ(1954)】
本多猪四郎監督、1954年制作、
<allcinema映画解説>より
19XX年、南太平洋で行なわれた核実験によって、ジュラ紀の肉食恐竜が甦った。ゴジラと名付けられたその怪物は、大戸島を襲った後、東京へと歩を進めていく。放射能をまき散らすゴジラの前に、帝都は為す術もなく蹂躙されるかのように思われた。だがその時、防衛軍に一つの朗報がもたらされた。それは若き天才科学者、芹沢の発明した“オキシジェン・デストロイヤー”という、核を凌ぐ超兵器の存在である。しかし芹沢は、核の二の舞を怖れ、その超兵器の使用を認めようとはしなかった……。この作品によって本邦の特撮映画は始まった、と言っても過言ではない程の大傑作。
<大使寸評>
この映画でゴジラが登場するのは、劇中かなり遅くなってからだったが・・・
だんだんと現れてくるところが恐いわけで、心憎い演出とも言えるわけです。
allcinemaゴジラ(1954)
wikipediaゴジラ (1954年の映画)
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我々、団塊の世代は、初代ゴジラにインスパイヤされた世代であるが・・・
その後、引き続いて作られた怪獣映画を飽きもせづ観続けたアホも多くいるわけです。
大使の場合、怪獣映画でゴジラ以外で覚えているのはアンギラス、ラドン、モスラぐらいだから、怪獣フリークというよりも、初代ゴジラのファンなんでしょうね。
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【あのころの日本映画101】
立花珠樹著、言視舎、2018年刊
<「BOOK」データベース>より
50年代の古典から“ちょい前”の問題作まで先がみえない時代だからこそ、生きるヒントや心の潤いになる101本を厳選。1本ずつ「心に残る名せりふ」を解説する。
<読む前の大使寸評>
101本の日本映画といえばかなりの本数になるので、観ていない映画や感動した映画もあるだろう・・・ということでチョイスしたのです。
rakutenあのころの日本映画101 |
まず「初代ゴジラ」を、見てみましょう。もちろん私は、この映画を映画館で観た世代であり、圧倒的な影響を受けたのです♪
P70~71
<1954年『ゴジラ』全編貫く水爆への恐怖>
『ゴジラ』という映画を、巨大怪獣の迫力を売り物にした子ども向けの娯楽シリーズと思っている人には、ぜひ第1作を観てほしい。本田猪四郎が監督した1954年の『ゴジラ』は、今の大人が観てもわくわくするような、質の高い映画であることが分かるはずだ。
この年の3月1日、太平洋のビキニ環礁近海で米国が行った水爆実験によって、遠洋マグロ漁船第五福竜丸が被ばく。9月には久保山愛吉・無線長が「放射能症」で亡くなった。この事件をきっかけに急速に広がっていた水爆への恐怖が、11月公開の『ゴジラ』全編を貫いている。
冒頭の場面は、第五福竜丸事件そのものを思わせるし、評論家の川本三郎が「ゴジラはなぜ『暗い』のか」という示唆に富んだ論考で指摘したように、逃げ惑う群衆や病院に収容されたけが人の姿は、東京大空襲や広島、長崎の原爆の犠牲者を思わせる。
もちろん、映画がヒットしたのはそうした理屈とは関係なく、大人も子供もも夢中になるほど、怖くて面白かったからだ。本多をはじめ、特撮担当の円谷英二、音楽の伊福部昭ら日本映画に大きな足跡を残したスタッフが結集。真剣に重ねた努力や創意と情熱が、至る所で実を結んでいる。
ゴジラの叫び声は、「タタタン、タタタン・・・」というおなじみのテーマ曲を作曲した伊福部が「コントラバスの弦を皮手袋で縦に引っ張って」出した音を基に作り上げた。CGを見慣れた目には、船や飛行機の特撮はたしかにちゃちだが、ゴジラそのものは見せ方に工夫があり迫力十分、共感を呼ぶ哀愁も感じさせる。
主な登場人物は、古生物学者、山根博士(志村喬)。博士の娘、恵美子(河内桃子)。その恋人の尾形(宝田明)。恵美子の元婚約者、芹沢博士(平田昭彦)の4人。
映画のラストで山根博士が「もし水爆実験が続けて行われるとしたら」と、警鐘を鳴らす。続編を計算したせりふでもあるだろうが、ここに日本映画が生んだ「ゴジラ」の原点の反核メッセージがある。
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■2024年03月16日
ゴジラ映画あれこれR4
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