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元・経営コンサルタントの投資日記

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2008/12/11
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カテゴリ:M&A
バイアウトファンド生活も半年近くたちました。少し近況を。

これまで、株券電子化に伴う駆け込みMBO(結局実現できず)が本格的に「プロセス」を踏んだ程度で、投資実行には至っておりません。3月までに何とか1件と思う反面、投資家からは「じっくりあせらず、落ちてくるナイフを拾うな」というお達しをいただいております。世間で騒がれる案件の持ち込みもありましたが見送っております。

提案活動も行っていますが、まあ、なかなか「そんなもんですか」という程度で、追いかける案件はつれない反応が多いです。

 

一方、期末に向けて、案件の持ち込みが増えつつある、という状況ですが、なんだか学習能力がないというか、意思決定が遅い企業が多いですね。グズグズしている間に株価が半値でこれでは売れない、なんてケースも結構あります。

案件は大きく大企業子会社・事業の売却とMBOに分かれます。

子会社・事業売却については、私はてっきり、前回の金融不況等で企業の意思決定は一歩先を行くのではないか?という仮説を立てていました。すなわち、ボロボロになるまで抱えていては、いざ売る時になった場合、ボロボロで売れなくなってしまっているケースをよく見たからです。

一方、銀行側はその辺の「学習能力」があるので、「ボロボロ」になる前に、事業や子会社売却を顧客に促すようです。当然、支援できない段階まで付き合いたくないですし、債務免除はコリゴリでしょうから。

世界に冠たる大企業クラスになると結構ドライに売却を検討するようですが、今の日本でもまだまだ、「売り飛ばす」というイメージが多いように印象を受けます。かと言って、「パッとしない親会社から独立して一旗揚げよう」という勢いのある子会社社長もあまり見かけません(いた場合でも、黒字会社であることが間違いないので親会社が嫌がる)。

要するに一部の「グローバル企業」以外は5年前と変わっていなさそうです。かなりの大企業の経営者も「決められない」ところが多いようです。

 

我々いわゆるバイアウトファンドに売却を考えるケースというのは「業務支配権」(経営でない)を取られない、IPOなどセカンドチャンスがありうる、経営の独立性を保持できる、というのがメリットのようです。しかしながら、すかいらーく事件以降はMBOも理解されにくくなって、説明に苦労いたします。一方、MBOした後の経営者や元オーナーなどからの言伝ベースの噂もあるようでして、関心のある経営者にとってはMBOというのは十分理解されています。

ただし、これも業種間で差が大きく、保守的な業界では、バイアウトファンドも村上ファンドも同じようなもので、そんなところに子会社等を売り飛ばすと経営陣の権力基盤に支障をきたすようなところもあると聞きました。

案件相談が比較的多いのは証券コード5000~6000番台、に属する業種ですが、まさに今、トヨタ・ホンダも下期は実質営業赤字だろう、シリコンサイクルの千尋の谷底 と言われる前代未聞の絶不況の中、誰もが10年3月期の見通しが立てられず、火中の栗 をどうするか悩ましいものです。

1年前だとたとえば 「トヨタ向け売上高が60%のTiea2部品メーカー」 と言えば、「おおっ」という感じだったのですが、今期の見込みEBITDAの8割が減価償却費で、毎年償却費と同額の設備投資、来期のEBITDAはすべて減価償却費だろう(要するに営業赤字)とか言われると、引いてしまう限りです。こういった感じだと、銀行も融資が難しく、「じゃあ11年3期は絶対キャッシュフローがプラスになるのか」という底打ち感もない状況です。

さらにこんな状況ですから、「設備投資を抑制しろ」、とか言おうものなら「ファンドの論理」と叩かれそう(トヨタは来年設備投資を大幅抑制すると言っていますが)。

半導体業界に至っては、「半導体」と聞いただけで、いや、聞かなかったことになりそうです。

 

火曜日の日経新聞にもファンドのM&Aが下火だと記事がありましたが、ファンドは基本的にレバレッジを掛けること、あるいは「チェンジオブコントロール」(経営支配権の異動を伴う場合は従前の銀行融資取引を一旦クリアにしてしまう)などがありますので、ペアになる銀行融資が厳格化されると、そもそも投資採算が合わなくなってしまうという宿命があります(第三者割当増資などを除く)。

簡単に申しますと、住宅ローンの自己資本の比率が、2年程度前なら購入物件の2割~3割でもOKだったのが、今では5割必要だと言われるようなものです。

まあ、EBITDA自体の視界不良(つまり将来の営業利益の見通しに確信が持てない)があるため、ファンドも銀行も会社の計画案をいくらか割り引いて考えてしまいますが、そのディスカウント度合いが大きくなってしまいます。たぶん、この辺が「貸し渋り」と世間で言われる最大のミスマッチなんでしょう。

現実には、事業リスクの増大化、銀行自身のクレジット余力低下、シンジケート団の組成余力がない、などリスクテイクをためらっているという点と、MBOの場合は最近も事件が多いため、「変な案件の支援に当行が絡んでいるとバツが悪い」 という雰囲気がシャルレ以降、一層強いそうです。

 

しかし、これから1、2年は絶好の買い場となることは間違いないので、好球必打で行けるといいなあ。それには、オバマ次期大統領の手腕にかかっているんですね、海の向こうの。オバマさんはアメリカのみならず、日本の救世主になるかもしれないなあ。

 






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Last updated  2008/12/11 12:16:26 AM
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