寄稿文の保存その4 粟津温泉「法師」
2017年4月の旅行記なのだ。寄稿文の保存はこれで最後なのだ~。 粟津温泉「法師」 粟津温泉の老舗旅館「法師」に宿泊しました。粟津温泉は奈良時代に開湯、1300年の歴史ある温泉地です。賑やかな街ではありませんが、温泉街は情緒があります。「法師」は世界最古の温泉旅館としてギネスブックにも載った(現在は山梨県西山温泉の慶雲館が最古として登録されています)ことがあるので老舗旅館を満喫できるのを愉しみにしていました。玄関先に着くと老舗旅館らしい雰囲気があります。玄関で靴を預けてスリッパに履き替えます。絨毯敷きのロビーは広くとられていて鎧兜が飾られていました。見上げると黒光りする太い梁の天井から和風の照明が下がっています。ウェルカムドリンクは中庭を望める「松風」という和室でお薄(抹茶)と個包装の和菓子をいただきました。数列の赤い毛氈に小さな座布団ほどの絨毯が並んでいて、好きな場所に座って庭を拝見できます。室内の壁が青く独特の雰囲気です。空いていたので庭に近い腰かけられる席に座りましたが、混み合っていたらお座敷の奥の席からは庭も遠くから見るようになりますし、足の弱い方には窮屈なのではないかと思われました。池には鯉が泳いでいました。 部屋までの案内は若い中国人と思われる女性の方でまだ日本語は流暢ではありませんでしたが、館内の説明をしながらにこやかに対応してくれました。ちょっと日本語が変なところがあり気になりましたが。 館内は広く中庭を囲むように建物が建っていて建物はそれぞれ「新春の館」「春の館」「夏の館」「秋の館」という名前が付いています。「新春の館」はフロントに近く、伝統的な木造建築で老舗旅館を味わいたい方にお勧めの趣き深い和室が揃っているようです。「春の館」はラウンジ寄りで日本庭園に面しています。「夏の館」は大浴場のある棟で滞在中は大浴場、食事処への移動距離が短く便利に過ごせると思います。 宿泊した「秋の館」は中庭を望めるのはいいのですが鉄筋コンクリート造りの建物で案内の方の話では新館だそうですが老朽化が感じられ、期待していた歴史ある旅館の雰囲気はあまり感じられません。 部屋は8階のエレベーターに近い部屋でした。玄関、前室、和室の居室、窓際に掘りごたつのスペース、バス、トイレ、空の冷蔵庫のある水場がある小部屋(?)がありゆったりとした広さはありました。トイレとお風呂が別なのは良かったです。部屋から大浴場へ行くにはエレベーターで1階に下りて渡り廊下を通りカラオケ処やバーやラウンジを通り過ぎないとならないので部屋によっては遠く感じます。風呂の男女の入れ替えはありませんでした。脱衣所には冷水器・ベビーベッド・貴重品ロッカーがありました。脱衣所から浴室へは数段の階段を下りて入ります。洗い場も浴槽も広く、カランの数も不足なく感じました。露天風呂もそこそこの大きさで無色透明の温泉でした。 食事は食事処でいただきました。「夏の館」の4階まで移動です。大広間で畳にテーブル席なので長時間に渡っても疲れませんでした。夕食は地場の物などを使用した季節の和会席。やや濃い味付けが気になりました。天ぷらはお皿は熱くなっていましたが、時間が経ったのかカリッと揚がっていないのが残念でした。部屋食の「白山コース」というプランもあるようです。朝食も同じテーブルに和朝食が用意されます。 貸切湯がふたつあります。貸切湯付きのプランでしたのでお借りしましたが、内湯のみでしたので露天風呂がお好きな方は大浴場の露天風呂でゆっくりされた方がいいかもしれません。売店のお土産物は品ぞろえが豊富で宿泊客で賑わっていました。思わず買いたくなるような小皿など魅力的な物がたくさんありました。建物に劣化が見られますが、スタッフの方の対応は良かったですし、館内の隅々に長い歴史を感じる部分や、装飾品など、見るべき価値のある物も多くありました。建物をリニューアルするのは難しいかと思いますので料理にもう一工夫あればリピートもあるかと思います。 老舗旅館の風情を愉しみたい方は「新春の館」や「秋の館」の特別室、大浴場、食事処への便利さを求める方は「夏の館」の宿泊がお勧めと思います。*************** 結構、チャンと書いてるやん! そんな時もある。ぽちっとな。にほんブログ村にほんブログ村国内ランキング温泉ランキング日々の出来事ランキング