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来年の大河ドラマの主人公は平清盛である。
私が小学生の頃、新平家物語という大河があった。 そのキャストは 平清盛 → 仲代達也 その妻 → 中村玉緒 常磐御前 → 若尾文子 平時忠 → 山崎努 松山ケンイチが清盛でやるらしい。現代の役者をダメだとは思わないが脚本が大丈夫か?と不安になる。 清盛という人物をどう捉えるのかが大きな鍵だろう。 日本史上、不当に低い評価を受けてきた人物の一人だと私は思う。 その理由は鎌倉幕府(源家)だけでなく室町幕府(足利家)も江戸幕府(徳川家)も征夷大将軍は武家の頭領であり源氏の本流である、という虚構(タテマエ)が700年間日本を支配したことにある。 足利家には平氏を貶めたい理由があった。(後述)しかし徳川氏は新田源氏の子孫であると名乗ってはいるが多分ウソでなのだ。歴代将軍家は源氏だというタテマエがある以上、源氏の過去は美化され、平氏は叩かれる事になってしまった。 明治から昭和にかけて軍国日本の時代において皇国史観というのがあったために皇室と源氏の過去が粉飾されたまま今日に至っている。これらのバイアスを排除しないと本当の事がわからないのだ。 平清盛が不当な評価を受ける理由は、鎌倉幕府を実効支配した北条氏が平氏の一族だったことによる。鎌倉幕府の将軍は源氏は最初の3代で絶えて、藤原氏や皇族を飾り物の将軍として立てていた。源氏支配はタテマエで平氏が仕切っていたのだ。 今の栃木県にいた足利家とか群馬県にいた新田家とかは「われこそは源義家※代の・・」というていた。これは関東武士連合の鎌倉幕府において反主流を意味する。 源氏の末裔こそが主流であるべきだ、という反北条論があって皇室がこれの黒幕だった。 正統である皇室と源氏が政権を奪還しなければならないという理屈で後醍醐天皇による建武の中興は成る。 しかし足利氏が幕府を開くと皇室をけっ飛ばしてしまって・・南北朝時代になってしまう。 これって現代政治における田中派支配と似ているのだ。 自民党時代にも大平・鈴木・中曽根・宇野・海部・宮澤は田中派ではないが実質的に田中派支配だった。その後も細川・羽田・村山・橋本・小渕・森と形を変えても旧田中派支配は続いていた。小泉純一郎が登場するまでは。 今の民主党も小沢一郎・鳩山由紀夫・岡田克也など旧田中派の人たちとそうでない人たちの間で内ゲバ状態にある。 さて、今日の日本政治がかくも堕落した原因はどこにあるのだろうか? 田中角栄という人物の影響が大きかった事は確かである。 しかし1985年に角栄氏が倒れるまでは日本は上り坂であった。 その後の日本が転落していった事の責任を角栄氏になすりつけていいのだろうか? 平清盛という人物は田中角栄氏に似ている。1179年に嫡男の重盛が倒れるまでは平氏政権は問題なかった。後継者たちがロクでもない連中ばっかしだとしても本人が偉大であった事を否定してはいかんだろう。 田中角栄や織田信長と同様に平清盛も再評価の待たれる人物である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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