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2017年03月17日
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カテゴリ:鈴木藤三郎
鈴木藤三郎「報徳の精神」(『産業報徳革命の人』p.181)より
私は多年二宮尊徳先生を尊信する者です。私は19歳の時「人と生まれたからには立身出世がしたい、金持ちになろう」という考えが起こりました。富者となるためには、自分を土台として自分の利益になるなら何でもするがよいとあちこち飛び回りました。ところが明治9年の頃、ふとした機会に二宮尊徳先生の報徳教を知りました。先輩について報徳の教えを研究すると、私がこれまでよいとしていた主義ははなはだ人道にそむいている。報徳の精神とは先輩に聴きますと「人たるものは自分は虚にして、すべて世のため人のために勤めるべきである。」すると、これまで「自分のために勤める。自分のために働く。すべて自分さえよければよい」と思っていたことと反対になる。けれども私は一概にそれをもっともだと考え、実行する勇気がありませんでした。何のために人は自分を虚にして、世のため人のためにしなければいけないのか。そこで先輩に教えてもらい、自分でも研究してみました。「要するに人が今日社会にいるのは、天地の恵みや皇恩、父母の恩、先人の遺徳によって、このようにしていられるのである。大学者がここにいても、先人から学問を遺されていなければ学ぶことはできない。政治や実業でもそのとおりである。人は生れながらにして既に大変な恩を受けている。故にその恩に報いなければならない。それが人の道である。ただ自分のためにするということはいけない。既に受けている恩沢に報いるということを生涯勤めなければならない。これがすなわち報徳である。」
当時私思ったことはこのようです。二宮先生の教えは実行を貴ぶ。私は報徳を自分の身分相応に自分の仕事に実行したいという考えが起こりました。二宮先生は小田原侯から命ぜられて桜町に行かれた時「金はいりません。荒地は荒地の力を以て開きます」と言われた。年々得られた利益を資本に推譲すると非常に大きな開墾ができる。私はこれは農業だけではあるまい。天下の事業すべてこの通りでなくてはならない。この精神でこの報徳の方法に基づいて自分が実行したいと思いました。明治10年から14年の5年間の予算をたてまして、1月1日から実行しました。5年後には、売上高が十倍、資本金が五倍になりました。岡田良一郎先生にお話しすると「荒地開拓法をこのように応用したのはお前が初めてである」と言われました。私はその後、砂糖やいろいろやりました。すべてどんな事業でも、報徳の心を心として、この方法に則ってやりましたら、大きく申せば、天下の事業、すべて成らないものはない。 事業のみではない、報徳の精神で活動すれば事として成らないことはないと思います。





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最終更新日  2017年03月17日 05時07分37秒



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