ヤイトバナがあちこちに花を咲かせています。
ヤイトバナ
ヤイトバナ
ヤイトバナ断面
本名はヘクソカズラ。葉が臭いからといいますが、臭い植物はゼラニュームなどたくさんあります。花は可愛いのにこの名前はかわいそうなのでヤイトバナを題に使いました。ヤイトとはお灸のことで、赤い丸をお灸の痕に見立てたもの。
でも臭いことは昔から知られていたのですね。万葉集に1首載っているそうです。
「さいかちに はひおほとれる くそかずら 絶ゆることなく宮仕えせむ」
サイカチの木に からみまといついているヘクソカズラのように、私はいつまでもお仕えしましょうという意味だそうです。
ツルの先に咲いている小さな花をこれほどしっかり見たことはありませんでした。花の中心部から筒の中には毛がびっしり生えています。外に見えるのは雌しべだけ。雄しべはどこにあるのか疑問でしたが、ちょうど筒が裂けて咲いている花があり構造がわかりました。
雄しべは中のほうに小さくなっていました。これでは受粉はどうやって行うのでしょう。アリや小さな蜂が出入りしていましたので、それで受粉するのでしょうか。
秋にはタマネギを小さくしたような琥珀色の実がなるようです。葉も黄色くなったものをリースに使うとか。秋まで残っていたらまた撮って見たいと思います。