フクジュソウ
フクジュソウ
公園にフクジュソウが咲いていました。我が家でも栽培していたのですがとうとう姿を消したようです。
普通、福寿草といえば黄色い花を思い浮かべますが、江戸時代に流行し、いろいろな花変わりが見つけ出され、その後流行期を迎えて数十品種が生まれたといいます。
花の内側に緑の葉が顔を見せその内側にまた黄色い花弁がでるので、「三段咲き」という品種や、紅色の「秩父紅」、花弁が切れ込んでオレンジがかった花の「紅撫子」などなど。
こうした昔の品種を保存してみたいと、集めて鉢栽培をしていたのですが、栽培が難しく、とうとうなくなりました。原生地は春先に日当たりがよく、地下水が流れているような斜面が良いようで、その流れがあるため、不純物が流されて常に新鮮な環境の中で生育しているようです。
鉢栽培でこうした環境を維持するのは至難の業で、江戸時代の人はよくこんな難しい植物を栽培できたなと感心します。
昔は長い根を切り詰めて小さな鉢に植え込んだ福寿草が、正月になると園芸店の店先に並んでいたものです。おそらく野生のものや大量生産できたものを、掘り取って植えたのでしょう。
今は見かけなくなりました。ミニバラなどあでやかな温室栽培の鉢ものが沢山出回るからなのでしょうかね。野生保護という観点からは良いことの気がします。