粘土で実物に近いバラの花を作るため、クラフト用の粘土3種を比較してみました。
まずはバラの花弁を作れるかどうか、どのような感じに仕上がるのか薄く延ばして乾燥させてみました。
クラフトクレイ3種比較
一番透明感のあるのがグレイス、次がコスモス。輝くように真っ白に仕上がるのがハーティクレイです。
ハーティ+グレイスと書いてあるのは、ハーティ10に対してグレイス1を混ぜ合わせたものです。この写真では違いが分かりにくいですが、やや白さを失って透明感がでています。
次の写真は深紅のバラを作るため各粘土で作ったものです。
ハーティ コスモス グレイスのバラ造花
左上がハーティのマゼンタ色で作ったもので、くすんだ色になっています。
真ん中下は、ハーティのマゼンタにコスモスの粘土を半々で混ぜて作ったものです。薄く延ばすと腰が無くなり、ぐにゃぐにゃになって、形が崩れてしまいました。時間が経てば少しは硬くなるかと待っていたのですが、どうにも成りませんでした。乾くと少しつやが少し出ています。
右上は、同じハーティにグレイスを半々に混ぜて作ったものです。こちらは多少形を保ってはいますが、やはり作る過程ではぐにゃぐにゃで薄くのばすことは出来るのですが、花弁の形を保つことは出来ませんでした。色艶は一番はっきりとでてテラテラと光っています。実際のバラの花に、こんなつやがあるバラは無いですね。
どの粘土も混ぜると一番困るのが重ねた花弁が、すぐにくっつきあって形を整えることすら出来ないことでした。
樹脂風粘土2種
使用した粘土は、紙粘土のハーティクレイほか、写真の樹脂風粘土グレイスとコスモスです。ハーティクレイは一袋に一緒に入っていますが、樹脂風粘土は2つの小袋に分かれて入っていました。それだけ乾きやすいのでしょうか。
重さは同じなのですが、コスモスのほうが量はやや多かったです。それだけグレイスのほうが思いということですね。最初は硬いのですがこねると柔らかくなり、こねればこねるほど柔らかくなってしまいます。これでは微妙な色合いの調整をして花弁を作ることは難しいです。
このままでは、せっかく買った粘土がもったいないです。家内がハーティにつやが出るかもしれないから1割だけグレイスを混ぜてみたらというので、試してみました。それが一番上の左下に写っているものです。
1割混ぜる程度なら、ぐにゃぐにゃにならずバラの形を作ることが出来そうです。それで早速作ってみました。
ハーティにグレイス1割
真ん中上に写っているのが、ハーティにグレイスを1割混ぜて作ったバラです。今度は柔らかくはなりますがしっかり形作ることが出来ました。
出来上がりの花弁の質感を見ると、ハーティだけよりはるかにしっとりしたバラの花弁に近くなっています。
おそらく強度も少しは上がっているのでしょう。まずは質感の向上が図れたので、グレイスを試してみてよかったなと思っています。コスモスも1割程度なら混ぜてもぐにゃぐにゃには成らずに済むようです。こちらを何に使うか、とりあえずは葉を作るのに混ぜて使っていこうと思っています。
たかが粘土細工での造花作りなのですが、結構奥は深いです。先日、講習会をやっているクレイアート作家のバラの花を展示ケース越しに見てみましたが、やはり花弁はぼってりと厚く私の好みではありませんでした。もっとも日用品として使う額などの飾りに使うためには強度が無いといけないでしょうから仕方が無いことですが。
やっと花弁の質感がクリアーできそうなので、次はガクの形と色合いや花への付き方の勉強です。実物がないとなかなかそれらしく出来ません。普段は見過ごしているものですが、いざ造るとなると困るものです。