神谷ちづ子・ついつい・一言
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ものいわぬは はらふくるることなりて。 言いたいこと、いっちゃいましょ。
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機会ありまして、皇居を訪問、天皇皇后両陛下とお話して参りました。 しっかし・・。 初めて皇居に入りましたが、広くて、素晴らしく美しい。 シンプルなのだけれど、モダンで明るくて、品のある造り。 洋式なのだけれど、障子やふすまや屏風を使って、 日本の情緒は、きちんと押さえてある。
日本人として嬉しかったですね、こういう皇居だということは。 真っ白な絨毯も敷いてあるのですけれど、隅々までシミ一つ無い。 いつ、誰がお掃除するのだろう・・と、感心してしまいます。 一枚ガラスをふんだんに使った窓からは、雑草の一本もないのじゃないか・・ と思われる手入れの行き届いた庭が眺められ、 そのガラスの真ん中には、菊のモチーフが、すりガラス状に アクセントととして入っていたりするんですよね。 金ボタンのついた黒い制服着たスタッフが、ここかしこにいらして、 我々が通るごとに、礼をしてくださる・・。 オオ! なんというミヤビな世界! でありましたろう。 天皇皇后両陛下とお話させていただきましたが、 陛下は、お話されるごとに、美智子様のほうを向いて、後の言葉を促されるのです。 美智子さまは、上手にあとを継いで、その場その場を盛り上げられる。 天皇陛下も、お優しい、頭の切れる方でありましたが、 美智子皇后は、素晴らしく見事に聡明な方だと感動しましたね。 それにしても、お二人の記憶力は素晴らしい。 毎日のように、いろいろな方と会われて、とてもいちいち、覚えてなんか いられないのじゃないか・・と思うのですけれど、 もう、何十年も前の話をしても、「ああ、あの時は・・」と答えられるんです。 ブラジルのリオデジャネイロから車で1時間半も行った所に、 フンシャルという、小さな集落があるんです。 日本の方が開墾で入られたのですが、土地が悪くて、今日まで、 とても苦労をしてきたところなんですが・・。 そこへ、天皇は、何十年も前、皇太子時代に訪問してくださっているんです。 電気もなかった、その集落へ。 その話を、チラとしましたら、「ああ、フンシャルね、日本の炭鉱の方が、 開墾に入られたんですね」と即座に懐かしそうにお答えくださいました。 私だったら、「なに?フンシャル? どこでしたっけ?そこ?」と 思い出すのに、しばら~くかかるのではないか・・と思ったのですが。 1時間足らずの訪問に、お茶が3回出てきて、 和菓子と、小さなおかき、そのあと、小さく切った梨をいただきました。
それにしても、わずかそれだけのことで、戻ってきたら、 一日の全部のエネルギーを使ったみたいに、くたびれ果てておりました。 我ながら、緊張していたのでありますねぇ。 実は、訪問に当たって、マイ拙著「女性の見識」を 皇后陛下に差し上げたいのですが・・と伺っていたのです。 図々しい限りなんですが、美智子さまのことも書いてあるし、 こういう機会でもないと、お渡しできませんしぃ・・。 宮内庁からは「お受けできません」との、そっけない返事でありました。 「そりゃあ、そうだろうなぁ・・」と納得するものの、 やっぱり、雲の上の方々なのであるのです。 でも、いいんです。 マイ著書お渡し計画は、玉砕でありましたが、 素晴らしい思い出をいただきましたから。 子々孫々に伝えないと・・。 ひとつ、しみじみ残念に思うのは、トイレを使わなかったこと。 皇居のトイレ・・なんて知る機会ないですもんね。
みておけばよかった・・。