神谷ちづ子・ついつい・一言

それでは、今日は、国母君・バッシングをテーマに。

オリンピック・スノーボードの代表、国母和宏選手が、

公式の選手ユニフォームを着ながら、腰パン＋シャツ出しという、

なんともだらしない格好でカナダ入りしたということが問題となったわけです。

なんだ、あのだらしない格好はと。


そのお詫びの会見で、彼は愚かにも「反省してま～す」なんて

ふざけた態度をみせてしまった。

おまけに「ちっ、うっせえなぁ」なんぞという呟きまでマイクに拾われ、

非難の声は、一挙に増幅してしまった。


橋本聖子団長が、一緒に謝罪して、なんとか競技参加は可能になったものの、

ヤフーのコメントなどを見る限りでは、

「そんな甘いことではいけない」「強制送還しろ」などと、

国民の非難は、収まらない様子です。


これでメダルでもとれば、空気がガラリと変わったりするのでしょうが、

たかが洋服のことで、彼も愚かなことをしたものです。


世の中には、ＴＰＯというものがある。

それは、しち面倒くさい決まり事ではなく、

その場の雰囲気に合った、周囲の人たちに不愉快な思いをさせない格好、

という意味の、社会人としての、大人の見識・・なんですよね。

お洒落とか、ポリシーを主張したければ、

その範囲の中で、いかにセンス良く個性を出すかの方が、

上級であり見せ所でありましょうし。

21歳にもなりながらそれを察知しなかった国母君は、

あまりに子供でありました。

これはその辺を教えてこなかった親の責任でもあるし、

周囲の大人は、何故、注意してあげなかったの・・と思いますよね。


ただ、犯罪を犯したわけではない。

世間って、いったん、叩ける隙を見つけると、

容赦なく徹底的に叩き潰す残酷なところがありますが、

まあ、これは「次からは気を付けなよ」ということで

この辺で、お終いにする・・ところでしょうねぇ。

記者会見を見た限り（最後の、シュンとした会見でしたが）、

突っ張ってはいるけれど、悪い子ではなさそうだし。



昔、息子が、茶髪にして現れたことがありました。

ベトナムにいた頃ですが、久しぶりに来た息子の髪が、

まっ茶色になっていた！


古い世代のテイシュは、「不良のかっこうだ！」と大いに嘆き、

私は、不良とこそは思わなかったのですけれど、とっても変だったので、

「それ、変、ゼンゼン似合わない！」と

ガンガン言ってやりました。

「若者のセンスがわかっていない」とか当初、突っ張っておりましたが、

自分でも似合わないことに気付いたのか、

わざわざ手間暇かけて、結果、ちっともかっこよくない無駄に気づいたのか、

以後、二度と、茶髪にすることはありませんでしたっけ。

若者はそうやって、大人になって行く。

国母君も、高い授業料払って、

ひとつ、大人になったのではないですかね。

そう、期待をすることにいたしましょう。