神谷ちづ子・ついつい・一言
PR
Keyword Search
Profile
こちづ
ものいわぬは はらふくるることなりて。 言いたいこと、いっちゃいましょ。
Category
Archives
Comments
Favorite Blog
Freepage List
< 新しい記事
新着記事一覧(全3165件)
過去の記事 >
9月場所の大相撲で、日馬富士が全勝優勝をして、 その授賞式で、野田総理が「鳥肌が立つほど感動した」 と言っていらしたのです。 私は、「ナヌ 鳥肌が立つぅ」と思いまして。 以前、雑誌「クロワッサン」でエッセイを連載していた時、 年配の担当編集者から、叱られたことがあったのですね。 鳥肌が立つ、というのは、嫌な気分の時に使う表現で、 「感動」した時に使うのは間違っています・・と。 以来、いろいろな人が使う度、「あれ」と引っかかってしまいます。 今回も、「若手芸能人ならともかく、
総理大臣までが、間違った表現しちゃあ、いかんだろ」 と気になったもので、念のため、と調べてみました。 2011年に「鳥肌」を扱った読売新聞の記事があり、それによると、 50年以上前に書かれた文学作品に登場する「鳥肌」は、 例えば太宰治「ヴィヨンの妻」には 「その言葉の響きには、私の全身鳥肌立ったほどの 凄い憎悪がこもっていました」という一節があり、 横光利一、織田作之助らの小説でも 「鳥肌が立つ」は、もっぱら寒さ(冷たさ)や 恐怖・嫌悪を表していて、感動の表現として 用いられた例はないのだそうです。 でも、今は「鳥肌が立つ」は、寒い時や怖い時よりも 感動した時に使われる場合が圧倒的に多く、 ま、時代と共に、言葉の使われ方は変わっていくのかもしれない・・ と、よくある結論にまとめてます。 ある説では『「鳥肌が立つ」は立毛筋が収縮して 体毛が立つ現象なわけで、何に対してであれ、 例えば「この料理はおいしすぎて鳥肌が立ちました」も、 本当に立毛筋が収縮したのなら正しい使い方である。』とありました。
なるほど。 で、広辞苑ですが、1998年発行の第5版では、 「寒さや恐怖などによって立毛筋が反射的に収縮することによる。」 とだけあったようなのですが、2009年発行の第6版では、 「近年、感動した場合にも用いる。『名演奏に鳥肌が立った』」 といつの間にか、容認派に転じているのだそうですよ。 要するに、「感動して実際に鳥肌が立つのだから、 使ってはいけない道理はない」・・ 「もう、時代はそうなってしまったのだよ」 ということらしいんですねぇ。ふむ。 まあでも、旧世代組の意地として、 私ゃ、それでも、使うもんか と思いましたけど・・。
機内トイレの使い方マナー 2013.06.10
イラッとくる言葉 2012.04.25 コメント(7)
男と女の粋な別れ方って・・。 2011.01.14
もっと見る