実は、引っ越し予定の新居は、見栄えと、狭いスペース有効利用と、
地震対策上の理由でほとんど作り付け家具なんです。
よって本棚・デスク・戸棚・箪笥・テレビ台などなど、
手持ちの家具を整理しなくてはならなくなり、
リサイクルショップに見積もりしてもらうことに。
やってきたオジサン、チラと該当の家具を見回して、
「あ、これは引き取れない、あ、これはいらない、
テレビ台なんて全く売れないし、こっちは潰すしかないね・・」との冷たい言葉。
「これはもともと十分高価なものだし、テレビ台だっていいものだし、
それんなはずはないでしょう」と逆らってみたのですが、
「そういう時代なんですよ」ですって。
「僕も昔の人間だから、いい家具は分かりますよ、
でも、今や買う人がいない。この間も新品の高級婚礼家具を
タダで引き取りましたよ。桐のタンスだって、購入するのはもう、
外国人ぐらいしかいないんですから」・・って。
このリサイクルショップ、選挙事務所を引き上げるときに、
転売する気できれいに大事に使っておいた事務机なんぞを、
「こんなもの、本当はお金もらったって引き取りたくない」
と言いつつ、結局、全部、タダで持って行ってしまったお店なんです。
なんだか、足元みられているよな~、と悔しく思いつつも、
その他の店は「引き取るにはお金かかりますよ」
「うちは、そういうもの扱いません」ともっと冷たかったので、
泣く泣く、そこにお願いしたのでしたが、今回も、って感じ。
結局、こちらが若干お支払する形で、全部引き取ってもらえることになりましたが、
いいようにやられているよな~、でありますよね。
でも同時にほっとしている私なのです。自分一人じゃ、どうしようもないですしね。
で、そのオジサン、目下私が、経費節減のために
せっせと作製しているイケアの家具類を冷たくチラと見て、
「今度、引っ越しするとき、こういうイケアの家具みたいなのは
ウチも引き取らないし、どこも引き取ってくれないからね、そのつもりでいないと」
とダメ押しして帰って行きましたよ。
イケアなどの安売り家具の家具は、廃材使って作ってあるので、
引き取りようもないのだそうです。お金もらっても、いらない、と。
まあ、今回が最後の引っ越しの予定なので、
当分は考えなくていいでしょうが、こうやって日本中が、
古くていいものを処分し、安物家具で埋めて行くように
なっていくのでありましょうか。
そのオジサンいわく、もう家具を修理する職人さんが
ほとんどいないのだそうですよ。
桐ダンスも、削り直しすれば、100年だって使えるのに。
で、手軽な、安物家具ばかりが増えて行く・・。
ヨーロッパでは、古い家具を大事に使い続けていましたが・・。
国立競技場も、十分再利用できる旧・競技場を
さっさと解体して、しまいましたしね。
決していい傾向じゃあないよね、ということだけは
十分分かるんですけどね。