神谷ちづ子・ついつい・一言
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ものいわぬは はらふくるることなりて。 言いたいこと、いっちゃいましょ。
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大阪のW選も終了しましたが、なんとまあ、投票所で 投票管理者を殴るなど大暴れして逮捕された男がいたらしい。 その男が激高した原因というのが、投票管理者が 投票に訪れた有権者に「ご苦労さんです」と声をかけていたからだと。 「『ご苦労さんです』という言葉は目上の者に使う言葉ではない。 俺は大阪府民として当然の権利を行使してるんや。謝れ」と。 有権者だからといって「客」でも「目上」でもないだろうに、 投票に来ただけなのに、なにをエバリくさって・・でありますが、 この「ご苦労様」と「お疲れ様」の使い分け、って結構ビミョーだな、 と常日頃、思っている次第でありまして・・。 「ご苦労様」は目下の人にいう言葉。それ以外や目上の人には、 「お疲れ様」というべし・・というのは、よく言われていて、 私も、そこは十分気を付けてはいるのですが、 しかし、ここは「お疲れ様」ではなく「ご苦労様」の方が、 ぴったし来るのにな・・ということが往々にしてあるんですね。 例えば、会社の営業の人が、気難しいクレーマー相手に 散々てこずりながらご説明して、やっとのことで納得して帰っていただいた・・ って時には、しみじみ「ご苦労様でした」と言いたいじゃないですか。 「お疲れ様」だと、なんとなく、軽い言葉のような気がする・・。 例えば、町内会の集会に参加してきました・・ぐらいだと、 「お疲れ様」でいいのでしょうが、これがトラブルがあって、 散々、喧嘩腰の議論があって、反発する人々の仲を取り持って、 ようやくやっとこ、合意に持って行った、大変でした・・というような場合は、 やっぱり「ご苦労様でした」の方が、気持ちに合っているように思うんですね。 あるいは、10kmもの山道を、年配の人が重い荷物もって来てくれながら、
間違いだったと、もう一度戻って、さらに10km歩いたような場合、 やっぱり「お疲れ様」じゃなくて 「ホントにホントにご苦労様でした~」と言いたくなるのではないか
その投票所の係員も、投票所に足を運んでくれる有権者に、 「貴重な休日、遠くから足を運んで来てくださって、大変でしたでしょう」 というような気持ちで、「ご苦労様」が出たのでしょう。 「お疲れ様」だと、正直な気持ちとは、 ちょっと違うような気がしたのではないか
まあしかし、社会常識が「目上の人にはお疲れ様」 ということになっている以上、「本当の気持ちはご苦労様なんだけどな」 と思いつつも、「お疲れ様」を口にする私達。 なんとなく、「いわゆる」社会常識に縛られているな~、 と抵抗はあるものの、しかしそれで社会が 円く収まるなら、いいのかもしれません。 人が亡くなった時の「ご愁傷さまです」というのも、 あまり悲しみの気持ちが籠っていないような気がしつつも、 言葉を探さなくて済む分、助かっているわけですし、 引っ越しの挨拶で「お近くにお寄りの折にはお立ち寄りください」 というのだって、完全に社交辞令とお互い分かりつつ、 なんとなくそれで社会がうまく収まるわけですし。 「お疲れ様」も「ご苦労様」も余計なことまで考えず、 社会常識に沿って使っていれば、世の中丸く収まり、 今回のような騒動も起こらないのかも・・ですね。 ま、いずれにせよ、その程度で激高して暴れるってのは、 呆れるくらい論外ではありますが。