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テーマ:放射能汚染(395)
カテゴリ:つぶやき、人間関係
昨夜、野田首相が福島県知事に
「福島の再生なくして元気な日本の再生はない」と言っているニュースをテレビで見た。 原発事故収束に「国挙げる」=福島再生へ特別立法-野田首相 もちろん私も、まずは原発事故が無事に収束してほしいと心から願っているし、 それがなくては次の段階には進めないだろうと思う。 この首相の言葉に、福島県周辺の人たちは希望を持つのだろうか。 それとも、淡い希望にすがりつつ、これからも故郷の再生を待ち続けることになるのだろうかと とても複雑な気持ちを抱きながらテレビを見ていた。 そして今、下記のニュース記事を読んだ。 <福島第1原発>古里追われた人、残った人の苦悩と不安 毎日新聞 9月9日(金)1時46分配信 避難している人、諸般の事情で離れられない人、それぞれの苦悩はいかばかりかと胸が痛む。 私の住む北海道や、この町にも、福島からの避難者は多い。 できれば故郷に戻りたいというのが本音には違いないだろうが 幼い子供を抱える母親ならば、子どもの健康や未来を考えたら戻れないと思う人も多いだろう。 もしも私ならと考えると、悔しいけれど戻らないで生きることを選ぶと思う。 最近、放射能の除染が言われるようになってきた。 しかし、除染で本当の意味で土地が再生されるのだろうか。 わたしには「とりあえずやれることをやっている」としか思えない。 それはそれで必要なことだとは思うが、根本的な解決には程遠いように思うのだ。 最近、札幌での「福島物産展」にあわせて、 避難者の人たちに故郷の味を楽しんでもらおうというイベントを企画したけれど、 参加者はあまりいなかったようなニュースがあった。 それはそうだろうと思う。 もしも私が、子どもを抱えて避難しているならば、 「どうして北海道に来てまで、福島の食品を食べなきゃらないの」という気持ちなると思う。 放射能は目には見えない。 安全だと言われても、今までの国の対応や現在の政府や自治体の対応を見ていたら、 どうも信頼できないと思うのが自然だろう。 「福島の再生」とは、どのような状況をさすのかと思う。 私は、「福島県民一人一人の再出発をどのように支援するか」に的を絞ってほしいと願う。 まず、福島県内での農業の復興は、かなり無理があるだろう。 たとえば果樹などをはじめとする農作物は、復興をめざすならば作り続けなくてはならない。 しかし、それを誰が消費するのか。 日本中の高齢者が頑張って消費するしかないだろう。 だが、私も高齢者に近いけれど、 地元で頑張っている農業者を応援する気持ちの方が強い。 福島の人たちを応援したいと思っても、 結局そうなってしまうのがほとんどだろうと思う。 私の曽祖父は、明治の中頃に北海道に新天地を求めた。 庄屋のような立場だったと聞いてはいるが、実際はどうだったかわからない。 しかし、残っているものから察するに、それなりの役割を果たしていた家らしい。 それでも、「ここでは先が見えている」と、北海道開拓に活路を求めたのだろう。 その結果、今の私がここにいる。 曾祖父がそのまま福井で頑張り続けていたら、 どうなったのか誰にもわからないが、 多分今頃は、「原発銀座」の真ん中で不安に駆られていることだろう。 故郷を愛する気持ちは大切である。 しかし、それは故郷が自分や家族の命や健康を守る揺り籠であってこそだろう。 私は日本が元気になってほしいと願っている。 こんなことで負ける日本であってほしくないと思う。 しかし今は、そのために思い切った手術が必要なのではないか。 日本に、原発は厳然と存在する。 脱原発をめざしてほしいが、簡単に廃炉にしたりできるものでないようだし、 原発関連の廃棄物はもとより、除染作業後の廃棄物の処理も簡単ではないだろう。 痛みを国民みんなでわかちあうことはやむを得ないにしても、 放射能汚染を分かち合うことは拒否したい。 日本全土が放射能まみれになれば、日本の再生なんてありえない。 日本の他地域への影響を最小限にした対策を、関係者は必死で考えてほしい。 福島周辺の人たちには、今までも十分に犠牲になっていただいている。 これを償うには、その人たちがこれからの人生を前向きに歩けるようにすることだろう。 そのために、国も自治体も頑張ってほしい。 そして、福島周辺の人たちにお願いしたい。 故郷に戻ることだけを希望にしないでほしい。 希望は、未来は、自分で作り出すものだ。 福島から避難した人たちを、拒否するような地域や人は少ないはずだ。 中には変な人もいるだろうが(放射能が移るなんてバカなことを言う人など) そんな人は論外だし、気にすることもない。 福島周辺の人たちが、勇気と元気を出して安全なところで住むことができるよう、 私達も精一杯応援したいと思う。 福島第1原発:収束いまだ見えず 事故から半年 毎日新聞 2011年9月9日 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年09月09日 16時56分09秒
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