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テーマ:遺跡を訪ねて(15)
カテゴリ:旅行、おでかけ
今年、世界文化遺産の推薦候補として「北海道・北東北の縄文遺跡群」選ばれ、その中に「キウス周提墓群」が入っていることを知った。
この場所は私の住む町とも近いので、一度行ってみたいと思っていたところ、地元の郷土資料館主催の見学ツアーがあると知り、夫と二人で参加した。 北海道の各地には、縄文時代の遺跡が沢山発掘されている。 私の実家も、千歳川の支流沿いにあったので、子供の頃は畑に黒曜石の矢じりや土器のかけらなどが転がっていた。 祖母の話では、畑を掘り起こした時にそのようなものがいつも出てきたらしい。 今では「埋蔵文化保護法」によって、そんなものが出てきたらすぐに調査発掘が始まり、畑もすぐには作れないが、昔はそんなことは当たり前すぎて、誰も気にも留めなかったのだろう。 しかし、それが古代の人たちの生活の跡だということは子どもにもわかるので、土器や矢じりを見ながら「どんな人たちがここに住んでいたのだろう」と想像を巡らせていたことはある。 その時に、もっとそれらのことに興味を抱いたら、考古学者になっていたかも? さて、このツアーには全道各地からの参加が45人くらいと説明役の郷土資料館の学芸員が参加。 千歳市埋蔵文化センター →キウス周提墓群 →美々貝塚 →道の駅・千歳サーモンパーク(昼食) →ウサクマイ史跡群→千歳さけます情報館 →カリンバ遺跡重要文化財漆塗り装身具展(恵庭市) というツアーであった。 キウス周提墓群は、その広大さに驚いたのと同時に、その真ん中を国道が通っていて私達も何度も通っている場所なのに、単なる森だと思っていたことにビックリ。 説明してもらわなくては、そこが巨大な縄文時代の共同墓地だなんて気が付くはずもない場所だ。 美々貝塚も、一度見たいと思っていたけれど機会がなかった。 ウサクマイ史跡群についてはまったく知らなかったし、道路の脇から入っていくのだが熊が出没しそうな場所なので、個人で行ったって足を踏み入れる勇気が出るかどうか。 その場所のすぐ脇に、千歳サケマス孵化場&情報館があるので、縄文時代からこの場所には鮭が沢山捕れたのだろうし、住みやすい場所だったのだろうと想像できやすい場所だった。 さけます情報館では、すべての稚魚にその放流地がわかるように耳石にバーコード(?)のようなものを付けるのだと知り、ビックリ。 カリンバ遺跡の漆の装身具については、なぜその場所に突如として漆文化が花開いたのかなど、ミステリーな話ばかり。 アイヌ民族はザックリ言えば古代の縄文人の末裔のようなものなのだが、漆工芸の伝統はプッツリと途絶えていて、その後は中国からの伝来の技術となっているようだ。 本当に、縄文時代や擦文時代はミステリーに満ちているとあらためて実感した。 参加者の多くは(当然ながら)考古学にも深い知識と関心のある人ばかりのようで、引率の学芸員さんも質問攻めにあっていて、私も聞きたいこともあったけれど入る隙もなかった。 それでも、色々と発見があってとても良いツアーとなった。 このようなツアーに参加したのは初めてだったのだけど、これからも機会があったら参加してみたいと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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美々貝塚小学校の修学旅行で行った覚えがあります^^
引率の先生が、土器のかけらを拾って感動していたような。 お手紙お送りしました。 突然ですみません>< (2019年09月23日 21時57分36秒)
k-nanaさんへ
美々貝塚、結構な厚さの層でビックリしました。 支笏湖火山噴火の火山灰の堆積層の厚さも驚きました。 演劇のパンフレット、届きました。 k-nanaさんも頑張っていらっしゃるようなので、都合がつけば行ってみたいと思います。 でも、まだ確定しないのでお返事は後日にね。 (2019年09月24日 13時08分36秒)
羨ましいツアー。
アイヌ民族は、日本の先住民族として認定されたという事は、 アイヌ民族 は縄文人の末裔と考えても良いという事ですよね? それにしても“漆”の技術。ミステリーですね。 このあたりはもっと知りたいです。 (2019年09月24日 21時38分00秒)
ショコラさんへ
>アイヌ民族は、日本の先住民族として認定されたという事は、アイヌ民族 は縄文人の末裔と考えても良いという事ですよね? 概略的にはそういうことだと思いますが、なかなかきちんととらえることは難しいのかなと思うようになっています。 今、「アイヌと縄文: もうひとつの日本の歴史」を読んでいるのですが、そのあたりのことについて参考になることが沢山あります。 そのうち、ブログにも書きたいと思いますが、ちゃんと自分の考えを整理して書けるかな…。 (2019年09月25日 08時43分34秒) |
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