カテゴリ:小学校
今日は予定外のことがあって、1年生のクラスに少しだけ入りました。
なにしろ予定外だったので、時間はあるのに、やることが何も決まっていませんでした。 「何をして時間をもたそうか・・・」と考えました。 そういうときは、僕はだいたい、本の読み聞かせをします。 いや、「読み語り」と言うべきか。 「読み聞かせ」というのは、普通、教師の読むテンポがかなり速いです。 子どもたちは、速いテンポで読まれても、情景描写が頭の中にできるのが、追いついていきません。 僕の場合は、朗読の要素を入れます。 演劇の要素も入れます。 だいたい、一文を読んだら、その余韻の時間に、子どもたちの反応を見ます。 そういうとき、音を立てる子がいます。 よく見ると、サイコロを机上に出していました。(笑) 合図を送ると、しまってくれました。 西川純先生が書かれた『見取り入門』という本の中に、 「(授業中に)遊んでいる子の見つけ方」という本があります。 その中には、「耳障りな音を出しているとしたら、まず確実に遊んでいるよ。」(p54)という西川先生のセリフがあります。 (この本は、セリフのやりとりで書かれた本なのです。) その例は、体育館で学年総合の授業をしているときをたぶん想定されているのですが、 「周りを意識している子どもは、周りに迷惑をかけない声の大きさ、高さで話す。 ところが遊んでいる子は周りを意識しない。だから耳障りな音を出すよ。 だから、体育館で数百人の子どもが活動していても 誰が遊んでいるかは、目をつぶって耳を澄ませば直ぐに分かるよ。」(p55) という西川先生のセリフがあります。 僕の場合は教室内での読み聞かせ(?)でしたが、自分が発する音に敏感になっていただけに、子どもたちの発する音もキャッチすることができ、結果的に似たようなことを思いました。 そうか、音を聞くって、大事なんだ。 「見取り入門」なのに、「聞く」ことも指摘されているとは、さすが西川先生。 この本はとっても読みやすい本です。 しかもエピソードが具体的で、とんでもなく分かりやすいので、オススメです。 いろんな状況ごとの「見取り」が西川流で解説されています。 中には真偽を確かめたくなるものも! まあ、読んでみての、お楽しみです。 『子どもたちのことが奥の奥までわかる見取り入門 会話形式でわかる『学び合い』テクニック』 (THE教師力ハンドブックシリーズ、西川純、2015、明治図書出版、1760円) 僕は今は「通級の先生」をしているので、仕事の大前提は「見取り」です。 個に応じた指導の場合、「見取り」なくしては成立しません。 ただ、もちろん集団を相手にするときも、「見取り」は大事。 しかし、集団相手の「見取り」は、なかなか難しい。 特に、40人学級となると、人数が多すぎて、ポイントが定まらなくなりがちです。 だからこそ、「この先生はこういう見取りのポイントを持っている」といった知識を入れておいて、自分の場合に置き換えて、見取り方を考えていけるといいかな、と思います。 いろいろな「見取り」について解説している、「見取り」がテーマの本って、実はあまりない。 見方・考え方のバリエーションが広がるので、いろんな人の「見取り」論をぜひ、知っておきたいところです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年01月21日 21時19分17秒
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