テーマ:熱帯魚&水草の話(1122)
カテゴリ:熱帯魚
通称:レオパード・ダニオ 分布:不明(ゼブラ・ダニオの改良品種?) 体長:4.0cm 飼育:★(容易) 繁殖:★(容易) 今日はレオパード・ダニオの紹介です。これまた、ゼブラ・ダニオと並び非常にポピュラーな熱帯魚ですが、泳ぎがチョコマカしているのでじっくりと眺めた事のある人は結構少ないかも?なんとなく、マスの仲間を思わせるような体型や模様でなかなか優れた観賞魚だと思います。飼育・繁殖共に非常に容易なですから、このあたりの情報に関しては特筆すべき事はほとんどありません。 しかし、このポピュラーなダニオには大きな謎が隠されていたのです!と言うのも、その起源と言うか出自がはっきりしていません。もっとも、現在ではゼブラ・ダニオの改良品種であり旧東欧諸国で作出されたと言う見解が支配的になっています。・・・でも、以前にも書きましたけど個人的にはこの見解に全然納得していません!(笑)。と言うのも、ゼブラ・ダニオのブルー&ホワイトストライプから改良されたのであれば、ボディに散在するダークブルーの小点がライン状に並んでいるべきだと思うのです。また、尾ビレや尻ビレの模様もゼブラがストライプ模様なのに対して、レオパードではその片鱗もありません。改良の元になった魚とここまで見てくれが変化するほどの改良は、金魚・錦鯉・グッピーなどの卵胎生魚・ベタくらいしかありません。これらの魚はいずれも世界的に愛好され改良が日夜進められているものばかりです。それに較べてダニオに対してここまでの改良を施したとはとても信じられません。 ・・・とか、色々と御託並べてますけど本音を言えばレオパード・ダニオからワイルドの臭いがプンプンするんですよねぇ~(笑)。実に非科学的な話ですが、いわゆる野獣の感って言う奴ですな。ただ、現在までにアジアのどこかでレオパード・ダニオが野生で採集されたと言う報告はなされていません。出来れば自分でレオパード・ダニオの故郷探しの旅してみたいんですけど、未だ報告なしって事はよっぽど魚類学者が行きにくい土地、つまりは治安がかなり悪い場所なのはどう見ても確実なので、妻子持ちが行くとこじゃないですね(苦笑)。 よく、ゼブラ・ダニオの改良品種の証として両者が正常に交雑可能な事があげられています。異なる種類の生物が交雑すると生殖的隔離機能がはたらき、次世代以降が誕生しにくくなることは有名です。つまり、ライオンとトラを飼育下で交雑させる事は出来ます。この時ライガーとか呼ばれるあいの子が生まれますが、このあいの子には子孫を残す力がありません。逆に考えれば、交雑した子どもが次世代もしくは孫の世代まで継続できれば、その両親は同種である可能性が高いと言う見方が出来るのです。この理論から言えば、確かにゼブラとレオパードの子どもはその後も子孫を残して行けますから同種? しかし、だからレオパードはゼブラの改良品種である!と言うのはあまりにも短絡的!!(笑)。生物には、亜種つまり別種と言うほどには遺伝的に差がないが外見や形質などから明らかに区別できると言う奴がいるじゃないですか!当然、亜種同士は種としては同じですから累代繁殖可能です。要するに、私の個人的な見解といたしましてはレオパード・ダニオはゼブラ・ダニオの亜種として自然界のどこかに(笑)存在する!と言う事です。 でも、アマチュアってほんとに気楽だぁ~♪ってつくづく思います。学究生活時代にこんな暴論吐こうものなら、周りからよったたかって袋叩きでしょうからねぇ(笑)。その点、趣味の世界だから何言ったって問題起きないし、改良品種だって言う確たる証拠もない以上頭ごなしに意見を否定される事もないし。うーん、学究生活からリタイアしてよかったぁ~♪ ところで、このあたりの問題についてもう少し理論武装しておこうと考えたさかなおやじは、ゼブラ×レオパードの交雑実験を久々に行ってます。以前から何度かトライしているんですが、今回はもう少し掘り下げてこの問題に取り組んでみようかと・・・。ちなみに、昨日紹介した繁殖記事に出てきた卵や稚魚は、この2種の交雑した結果生まれてきたもの達です。現在、生後2ヶ月くらいが経過しましたが、なかなか面白い結果が出てきているのでいずれそのあたりも皆さんに御報告させていただきますね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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