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カテゴリ:映画
子供の頃、家にテレビが来てアメリカ映画をよく見るようになった頃、テンポが よく楽天的でユーモラスなストーリーにすっかり虜になりました。それに比べて、 日本映画はメリハリがなく、暗いイメージで、色あせてみえました。 ところが先日、日本映画にもそんな作品があるのを知りました。 それが渋谷実監督の「本日休診」という作品。原作は井伏鱒二。 街の老医師が久々にとった休日に次々と起こる騒動を描いてます。見終わって 気持ちよくなる作品でした。日本映画にこんな味のある作品があったとは。 出演者も、戦争でおかしくなった青年、暴漢に襲われた上京女性、指を詰めに くるやくざ、小船や廃棄電車に住む家族達、美容のための治療を受ける金持ち 奥さん、賭博の現場を押さえられる男たちと、戦後の混乱を感じさせる人々が 次々と出て来るが、これらは現代にも通じる話かもしれない。 決して明るくない様々な事件に巻き込まれながらも、わっはっはと笑いながら 切り抜けていく主人公。いい映画があってもんだ。 ラストで、夕焼けの空を飛んで行く雁を飛行機隊の帰還と見た、狂った退役兵 の号令に従って、全員が敬礼するシーンが実によかった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012/03/07 06:31:08 PM
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