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カテゴリ:マザーとマハトマ
(「マザー・テレサ愛のこころ最後の祈り」より
バンガロー(インド南部マイソール州の首都)での研修会で、ほかの修道院のあるシスターが、わたしに言いました。 「マザー・テレサ、あなたはものを無償(ただ)で与えて、貧しい人たちを甘やかしています。 彼らは人間の尊厳を失っています」 みんなが押し黙ったところで、わたしは静かに言いました。 「神さまご自身ほど甘やかしている人はいませんよ。 わたしたちに無償で与えてくださる、すばらしい贈り物を見てごらんなさい。 ここにいる皆さんのだれも、メガネなどかけていないのに、皆見ることができます。 もし、神さまが、私たちの視力にお金をとることになったとしたら、どうなりますか。 わたしたちは絶えず酸素を吸って生きていますが、お金など払ってはいません。 もし神さまが『おまえたちは4時間働くなら、日光を2時間分だけやろう』と言ったならどうしますか。 そうなったら、この中で、いったい何人が生き残れるでしょう。」 そしてまた、わたしは言いました。 「お金持ちを甘やかせている修道院はたくさんあります。 貧しい人びとの名において、その人たちを甘やかす修道会が一つくらいあってもいいでしょう」 会場は水を打ったように静まり返って、そのあとは、だれも何も言いませんでした。 ☆マザーの回答にはユーモアがあり、微笑みがある。 しかも、深い真実が含まれている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.07.29 04:25:20
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