カテゴリ:診療
免疫力が落ちた時、感染予防に嗽だけでは不十分
昨日、抗癌剤の副作用を克服した話の中で、熱が出たとき、あることをして感染症を凌ぐことができた、と書きました。 今回は、その内容についてです。 抗癌剤を投与されると、白血球が減るなど、抵抗力が弱まって、肺炎などの感染になりやすくなります。 この度の患者さんの場合、40度の熱が出ました。幸い肺炎ではなかったのですが、何らかの感染を考えて抗生物質を投与されました。 それで熱は下がってきたのですが、ある程度良くなったものの、それ以上なかなか良くならなかったのです。 患者さんの写真を見せてもらいました。 気でチェックすると、嗽はしっかりされているようですが、喉から気管にかけて細菌が居ると思われました。 理由はこうです。 空気を吸うとき、空気中に居るバイ菌が、鼻から気管に入ってくるのです。 いくら嗽をしていても、喉と口の中が消毒されるだけで、鼻から気管にかけては全く消毒されません。 うちのクリニックで作っている、アロマ口喉ケアという、焼酎にいくつかのアロマを溶かし込んだものを、マスクの内側に吹き付けてマスクをしてもらいました。 効果はてきめんでした。熱も下がりましたし、写真でチェックしても、細菌の反応はなくなりました。 くれぐれも、喉をいくら嗽しても、鼻から気管にかけては、消毒されないことを覚えておきましょう。 抗癌剤やステロイド剤を投与されるなど、抵抗力が極端に弱る時には、口や喉の嗽だけだと致命傷になることがあります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013年08月02日 09時04分59秒
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