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テーマ:コーチングの世界(9)
カテゴリ:コーチング・コミュニケーション
入社2年目のAくんは、スポーツマンながら、
お世辞にも仕事がバリバリできるタイプではありません。 特に僕の勤務先では、 会計士や弁護士をサポートするので、 ある程度、法律やそれに関した実務を 理解していることが求められるし、 パソコンもMS-Office程度のアプリケーションは 使いこなすスキルが必要。 むろん、印刷会社なので印刷に関する知識も 持ち合わせなくてはなりません。 ところがAくんは、 スポーツで高校・大学を入ることができたらしく、 勉学はというと、なかなか厳しいものがあり、 それにパソコンも満足に扱えず。 入社してからというもの、 先輩社員からダメ出しの連続で 毎日、見ていて可哀想なくらいでした。 ところが、最近妙に凛々しくなった彼に気づきました。 今日のコーチングセッションで開口一番、 「Aくん、最近大人っぽくなったねぇ」と言うと、 「そ、そうすか!?」と、彼は頭を掻きながら顔を赤らめました。 聞けば、同じ時期に中途入社したBくんから いろいろと丁寧に教えてくれるんだとか。 Bくんは社会人5年生。 前職は畑違いの業務だったものの、 勘の鋭い彼は圧倒的なスピードで実務をマスターしました。 その彼が、Aくんをほっとけないらしく、 いろいろと世話を焼いてくれるらしいのです。 「だから今、仕事が楽しい。会社に来るのが楽しい」 と、嬉しい言葉が返ってきました。 そう、凛々しく見えたのは、 「会社や仕事が楽しい」という気持ちによって 彼の表情や行動に余裕が出てきたからなんでしょう。 よくよく考えてみれば、 Aくんを放っといていないのはBくんだけではなく、 周囲のいろんな人間が Aくんを気にかけている光景を思い出しました。 「Bさんにとても感謝している」と述べるAくんに対し、 「確かにBくんはよく気がつくし、面倒見も良いと思う。 でも視点を変えれば、Aくん。君が周囲に対して 『ほっとけない』オーラを出しているねん。 それは、すごい能力やと思うよ」と僕。 「え? そ、そうなんすか?」 「そう。君はね、人とのかかわりの中で成長するタイプやねん。 だから、人に対して自分にかかわらせるような能力を持ってる。 それは他人に誇れる能力やで!」 Aくんの表情がぱぁーっと明るくなりました。 「だからこそ、言葉は悪いけど、 かかわってくる人を思いっきり有効活用させてもらおうよ。 そしたらさ、今よりもっと自分の能力が開花して、 もっと仕事が楽しくなるよ!」 Aくんと話をしていると、僕もやっぱり楽しい。 彼に関わる人がみんな楽しくなる。 やっぱりAくんは不思議なチカラを持っています。 仕事は楽しいかね?決定版 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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