こんぱすコーチの全方位日記

会社から帰宅すると、ヨメさんが言うには
「夕方、新聞の勧誘が来てメチャクチャしつこかった」と。

「ウチは無理ですよ。主人が変えたがらないですから」
と何度言っても、
「どうしてもご主人（僕のことですね）に話がしたい」
と一点張りだったんだとか。
で、挙げ句の果てに「夜、もう一度来ます」と。

「せやから、あと１時間したらまた来るかもよ」とヨメ。

あ～あ。面倒ですねぇ、この新聞の勧誘ってヤツは。
僕は保守的な性分なんでしょうが、どうも新聞が変わるのは、
寝るときの枕が変わる以上のインパクトがあって
どうにも落ち着かない。

各新聞とも書体に微妙な違いがあるのですが、
もう何十年も同じ新聞の文字を見てるわけですから、
新聞が変わる（＝書体が変わる）と
落ち着いて内容を読んでられないんですよ。

ただし同じ断るにしても、自分にとって納得のできる、
そして相手にとっても「しかたない」と心から思ってもらえる、
気持ちの良い断り方ができるかどうか、
という課題があります。

以前は妙に相手のことをおもんぱかったりした挙げ句、
安い金額に目が眩んで勢いで鞍替えし、
やっぱり紙面の違和感に直面して後悔したり、
あるいは、向こうに自分の気持ちを理路整然と伝えられず
感情的に対応したり、といったことがありました。

そのたびに、
「勧誘を受ける」という小さいことで
一喜一憂する自分の不甲斐なさを感じていました。

これは言うなれば、
自分が自律的にコントロールしているのではなく、
相手や事象にコントロールされている状況ですね。

コーチングを学んでいる今、こういうしつこい勧誘に対して
「決して感情的にならずに自分で納得でき、
しかも相手にとっても『しょうがないな』と
心から納得してもらえるような断り方」
を積極的に追求しています。

今回は、あっさりと納得してもらうため、
身内の勤務先が購読紙の会社であることを匂わすことに。
ま、平たくいえばウソですが、
この場合「嘘も方便」という理屈が通るでしょう。

果たして１時間後、来訪を告げるチャイムが鳴りました。
インターホン越しに、夜分までの労苦をねぎらい、
相手の話をひととおり聞いた上で、
こちらは筋書きどおりの話を切り出し、
「大変残念ですが、サービスが悪いとか、購読料が高いとかは
問題じゃないんですよ」とクロージング。

勧誘員は諦めきった口調で立ち去っていきました。
これでいたずらに時間を浪費することなく、
きれいに話を終らすことができたわけです。

勧誘員には申し訳ありませんが、
こちらは購読紙を変える気持ちはさらさらないので、
相手にとっても、食い下がってムダな説得を試みる
エネルギーと時間を節約することができたわけです。

感情的なしこりを残さずに、そしてガマンせずに
自分の主張をきちんと相手に伝えること。
これを「アサーティブ」と言います。

このアサーティブのスキルを身につけると、
自分自身を大切にしつつ、相手との関係性も崩すことなく、
自分の思い通りの選択ができるようになります。

しつこい勧誘を断る場合にも有効ですね。


アサーティブー「自己主張」の技術