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こんぱすコーチの全方位日記

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2010年10月07日
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カテゴリ:生き方・モラル
日記のタイトルと
クチコミテーマの「ミスタードーナツ」が
マッチングしていないのですが、気にせず書いていきます。

昨夜のテレビ番組で「ミスタードーナツ」の知られざる裏話が
取り上げられていました。

ミスタードーナツを経営しているのは、
玄関マットや掃除用具のリース等を主な業務としている
ダスキン」だ、というのは知る人ぞ知る話。

意外な感じもありますが、
ダスキンはフード事業をけっこう手広くやっていて、
ドーナツの他に、
トンカツレストランやカフェ、丼店チェーン等も経営しています。

ダスキンの企業理念である「喜びのタネをまこう」を、
美味しい食を提供することでも実現していこうということです。

さて、テレビ番組の話です。
ミスタードーナツ(ミスド)は、
全店舗で、いちからドーナツを作っていることを紹介していたのですが、
僕はその事実を初めて知りました。

今までの認識では、
確かにフライヤーで揚げたり、
チョコレート・コーティングやクリームの充填など、
デコレーションは店頭でやってるだろうな、とは思っていたものの、
ドーナツのタネそのものは、セントラルキッチン(工場)で仕込み、
それをトラックで各店舗へ配送しているんだろう、という発想でした。

しかし実際には、卵割りから始まって、
水・食用油・ドーナツ粉との配合、攪拌、
型抜き、フライ、デコレーションに至るまで、
すべての工程を各店舗の厨房でやっているんです。

だからこそ、作りたての美味しいドーナツを頬張ることができる。
まさに食を通じて「喜びのタネ」がまかれているんですね。

「そういえば…」とウチのヨメさん。
「店によってドーナツの種類が少なかったりするけど、
そういうことなんや」と。
確かにそうです。
同じミスドの店舗でも、お店によって商品のラインナップが違う。
おそらく厨房スタッフの習熟度によって作ることのできる種類に
違いが生まれるのも事情としてありそうです。

その他にも「ドーナツ1個100円」セール時の店舗のオペレーションとか、
マイスター並みのスタッフによるドーナツ作りの裏技とか、
知られざる内容が紹介されていて、とても興味深く見たものです。

で、そのテレビ番組を見ながら、一つのエピソードを思い出していました。
ずいぶん前に、日経新聞の人気コラム「私の履歴書」で、
ダスキン創業者の鈴木清一氏が語っていた内容です。

ミスド事業を開始した数年後、世界的にオイルショックが勃発。
さまざまな素材メーカーが売り惜しみに走った結果、
小麦粉の調達も難しくなってきました。
当時、それなりに店舗の展開も進んでおり、
1日あたりの小麦粉の消費量も並々ならぬものがあります。
しかし、メーカーが売り渋る状況は日増しに強くなり、
このままでは小麦粉が1包も入荷できなくなる。

どうしたものか……。と窮していたところに、
とある製粉会社が手をさしのべてくれた。
記憶違いでなかったら『日本製粉』だと思います。

当時の日本製粉は、ミスドに小麦粉を販売するメーカーの
1社でしかなかったのですが、
ダスキンの社長・鈴木氏が小麦粉調達に相当困っている、という話を聞きつけ、
「お互いさまだ」と同情し、最優先でダスキンに小麦粉を売ってくれたんだそうです。

創業者の鈴木氏は、同社の姿勢に涙を流して喜び、恩義を感じました。

そして鈴木氏は、購買担当者に
「今後、小麦粉の調達先は日本製粉さん1社に絞る。
絶対に小麦粉の調達先を変えたり増やしたりするな。
しかも、取引額も日本製粉さんの言い値で取引せよ。これは厳命だ」
と、指示をしたんだそうです。

その後、ミスドの店舗展開に加速度がつき、
小麦粉の需要が一気にふくれあがると、
かつてオイルショック時に小麦粉を売ってくれなかった他のメーカーも
現金なもので、ダスキンに日参するようになった。
破格の安い見積書を持って取引を迫るメーカーも1社や2社ではなかったと。

しかし鈴木氏の厳命は守られ、
調達先は日本製粉1本に絞られ続けました。

「私の履歴書」はもう10年以上前の連載なので、
その後、調達先は増えているかもしれませんが、
日本製粉にしてみれば、他者、
ここでは小麦粉が調達できないミスタードーナツの将来を憂い、
わがごとのように感じて、最優先でなけなしの小麦粉を回した。
ひょっとしたら、もっと高値で買ってくれる先があったかもしれません。
にもかかわらず、ミスタードーナツを最優先とした。

他者を想う判断は、結果的に相手の恩義を産み、
その後、膨れあがる需要すべてを、
ごく自然な形で値引きなしで独占することが実現、
大きな利益を享受できたわけです。


まったく話は変わりますが、昨日、
3年ぶりに日本人科学者のノーベル賞受賞の報がありました。

僕は科学にうといのですが、今回、評価された内容は、
困難な炭素同士の結合を簡単に実現できる発明で、
この成果を元に、液晶やELといった今をときめく電子部品や
ガン治療のための医薬製造に活かされており、
やっぱりすごい発明なんだそうです。

で、さらにすごいと思ったのは、
この発明に対して特許をとらなかったこと。
特許をとらなければ、誰がこの技術を使って2次発明3次発明しようと、
発明者は文句も言えないし、ましてや発明対価も一銭ももらえないのです。
一見、大損したように思えます。

受賞したご本人たちは
「発明当時、特許を申請したり維持するためのおカネがなかったので、
申請しないのはやむを得なかった」と謙遜されているようですが、
結果的に、この発明が特許で固められなかったことで
世界中の研究機関や企業が利用することができ、
炭素結合法のデファクト・スタンダードになりました。
そして、この結合法のおかげで
人類史上に残る大発明がいくつも実現したんです。


他者の利益を想うと、結果的に最後には自分にも利益がついてくる。

昨日のテレビ番組と、ノーベル賞受賞の報で
その思いを強くしたことです。

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最終更新日  2010年10月07日 12時07分19秒
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