テーマ:今日聴いた音楽(73703)
カテゴリ:音楽
殺伐とした話題が続いたので、今日は音楽について書く。
昨夜、NHKの「夢・音楽館」で、作曲家の久石譲が出演していた。 「代役」イッセー尾形の司会で、ゲストもう一人は歌手の平原綾香。 平原綾香は「ジュピター」を歌っていた。 もちろんこの曲はホルスト「惑星」の「木星」が原曲だ。 私は冨田勲のシンセサイザーではじめてこの曲を知った。 作曲者のホルストが聞いたら怒られるかも。 この曲は、ロンドン交響楽団創立記念で作られた曲なのだそうだ。 今年の春、ある高校の定期演奏会でそう紹介されていたと記憶している。 (もし間違っていたらメッセージで指摘願います) 追記 最初の日記では、「惑星」を、「ロンドン交響楽団50周年記念」と書いたが、 2004年にこの楽団は100周年を迎えるということで、計算が合わない。 そこでここでは「ロンドン交響楽団創立記念」としておきます。悪しからず。 「惑星」は、1914~16年に作られているが、その斬新さにはいつも驚く。 今聴いても新しく感じる「時代に耐えることのできる曲」だ。 50年後、100年後でも、この曲は人々にその斬新さを感じさせるだろう。 また、もう一極披露した「BLESSING 祝福」は、ミュージカル「十戒」のテーマソングだ。 映画で有名な「十戒」は、ユダヤ人による「出エジプト記」を描いている。 ラムセス2世率いるエジプト軍に追われたユダヤ人が、紅海を前にして窮地に陥る。 モーゼが祈ると紅海が二つに割れてユダヤ人は助かるが、後を追ったエジプト軍は海に飲まれてしまう。 彼女(平原)のファンからの批判を覚悟で言えば、 彼女は自分の魅力を活かしきっていないように感じた。 音楽は「質の高さ」と同時に、「好き嫌い」がある。 私には彼女の声、そしてブレスが好きにはなれなかった。 しかし彼女には大いなる可能性がある。今後に期待する。 久石譲と言えば、宮崎アニメの音楽担当として知られている。 「風の谷のナウシカ」「魔女の宅急便」「天空の城ラピュタ」「となりのトトロ」 「紅の豚」「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」とその音楽は作品とともにあまりにも有名だ。 以前、TBSの「情熱大陸」にも彼が出演していたが、 「映像と音楽」を合わせることに対して、久石譲はかなりの神経を使っていたし、自信も持っていた。 彼が音楽を担当した映画を詳しく観ると、そのことが実感できる。 アニメ以外にも「HANA-BI」「菊次郎の夏」「青春デンデケデケデケ」などが、彼の作曲だという。 番組内でも「いのちの名前」「人生のメリーゴーランド」「spring」など、 久石自身のピアノが聴けて、私はしばし幸せな気分になった。 特に「spring」のピアノは素晴らしかった。 単純なメロディーで人を感動させる、彼は現代の魔法使いだ。 彼のピアノはあまりに美しい。彼の作曲した作品は、あまりに美しいメロディーを持っている。 「どうして日本が漫画やアニメで有名になったか?」 という質問の回答には、「日本に手塚治虫と宮崎駿が誕生したからだ」としか答えが見つからない。 しかし、宮崎アニメは久石譲なしにはその魅力は半減してしまうだろう。 久石譲にはそれだけの価値がある。 アニメが日本の文化なら、久石譲の音楽もまた日本の大切な文化だ。 この番組の放送時期が「ハウルの動く城」の公開直後だけに来春の定期演奏会では、 各高校、団体が彼の作曲した曲を演奏するだろう。 今から各地での演奏会が楽しみだ。 参考になったページ 久石譲オフィシャルサイト 久石&平原(お昼寝定食) 追記 この番組内で、「宮崎アニメは何が好き?」という話題が出ていたが、 私は「ジブリ作品」では「耳をすませば」が一番好きだ。 (誤解のないように注釈。 この作品は、製作プロデューサー、脚本、絵コンテが宮崎駿。 正確に言うと「宮崎アニメ」ではないとも言える。) 残念(?)なことにこの作品は、音楽が久石譲ではない。 (この作品は音楽を野見祐二が担当している) この作品には魔法使いも、飛行船も出てこない。 誰も死なない。誰も殺さない。しかも登場するのはごく普通の中学生だ。 その中学生は悩む。あまりに純粋なその悩みは、多くの人の胸に響いただろう。 人々が感動するのは魔術や殺し合いがあるからとは限らない。 人々が知らないだけで、すぐ近くにすごいドラマが待っているものだ。 特に雫が聖司作のバイオリン伴奏で主題歌の「カントリーロード」を歌っている場面が好き。 地球屋の主人一行が戻ってきて、「即席音楽会」になってしまうところがすばらしい。 監督の近藤喜文さんが1998年1月に亡くなってしまったのは何とも残念としか言いようがない。享年47歳。 彼にはもう一本作品を作ってほしかった。彼の作品を観て泣きたかった。 神は意地悪だ。人の楽しみを奪いやがって!誰がお前なんか信じるものか! 近藤喜文さんを偲ぶ *現在掲示板と日記コメントは閉鎖しています。悪しからず。 意見があればメッセージでどうぞ。 トラックバックも受け付けています。ただし殺人を正当化しない人に限ります。もちろん削除もあります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004.11.26 18:22:48
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