カテゴリ:本の日記
日曜日に東京都写真美術館で「スナップショットの魅力」展を見てきたので、流れよく、森山大道さんの「路上スナップのススメ」を読みました。 帯に「中途半端なコンセプトは捨てて、とにかく撮れ!」と書いてあるのが刺激的です。 昨年の御苗場が終わった後から、私はしばらく写真のコンセプトということについて考えていました。作品として写真を見ていただく上で、コンセプトを持ってシリーズを組み立てないといけないかなと思ったのです。その過程で、いろいろ学んだこともあったけれど、逡巡したこともありました。 この本にまとめられた森山大道さんの言葉は、そんな私を心地よく斬ってくれます。 「何か、そのときの社会状況みたいなことからテーマやコンセプトを、らしく決め込んで撮影したところで、しょうがないと思う。そんなことより、とにかく全身で感じたものを、なるべく選別なく撮っていく。とくにこれから写真家になろうという学生には、そうしろと教えてきた」 スナップとは「自分の欲望が発する必然の投網を打って、偶然という獲物を絡めとること」 「何でもよく見てすべて写せ。まず量を撮らないと見えてこない。少なくとも路上の写真はね。自分が何を撮っているかも見えてこない。何を撮りたいかも分からない。世界も見えないし自分も見えない。ましてや写真が何かなんて、分かりっこないんだ」 うん。なんだか爽快な言葉です。 ボリビアから帰ってきてからは、御苗場の準備に時間をとられていて撮影していないのですが、その後はしばらく「量を撮る」というのもいいかなぁって思いました。 写真は、ボリビアのコパカバーナという街で撮ったスナップショット。 人気blogランキングに参加しています。よかったらクリックしてみてくださいませ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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