テーマ:パイプたばこを吸おう(1805)
カテゴリ:パイプ煙草インプレ
今回のパイプ煙草レポートは、フランスのパイプメーカーであるシャコム社から販売されている「No.1」です。輸入元の表現では単に「1」とだけなっていますが、ここでは缶のラベルにある表記に従って「No.1」と呼ぶ事にします。 シャコムはパイプ本体のメーカーですから、当然この煙草はOEM品という事になり、実際に製造しているのはアメリカのコーネル&ディール社(C&D)なのだそうです。欧州ブランドの煙草を米国メーカーが作るというのは、ちょっと珍しいような気がします。欧州の煙草と米国の煙草では、ちょっと味わいの傾向に違いがあるように思うのですが、ベタな米国煙草メーカーであるC&Dが、同じくベタな欧州ブランドであるシャコムの煙草をどのように仕上げているのか、大変に興味深い所です。 で、今回の「No.1」はラタキア物という事で、早速開けてみましょう。 開封時の香りは、硬質で軽めなラタキア臭ですが、鰹出汁っぽい香りに近く、ラタキアよりも熟成オリエント葉のブレンド割合の方が高そうな感じがします。カットはリボンカットで、湿気は普通だと思います。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、割りと硬質で軽めな出汁系の味が来ました。甘味も少し感じます。明らかにラタキアブレンドの味わいですが、糸を引くようなネバネバ感は薄く、適度な厚みのあるコクの部分もやや硬質です。ですから、やっぱりラタキアよりも熟成オリエント葉の方が前にある感じがします。香りも、凡そでそんな感じで、ラタキアの臭みよりも出汁臭の方が前にあります。非ラタキア派の人でも比較的取っ付きやすい部類だと思います。 火付きと火持ちに問題はありません。余り燃え過ぎる感じもありませんから、テクニック的には吸いやすい煙草だと思います。 喫煙中盤になっても喫味の変化はありません。輸入元の説明では「バージニア、ブラック・キャベンディッシュ、オリエントにラタキアを加えた、芳醇なイングリッシュ・ミックスチャー。一日のうちでいつでも楽しめる、気楽なブレンド。」とあるのですが、正にその通りだと感じます。バージニアの甘味と、非着香ブラックキャベンディッシュとオリエントによる硬質なコク。それとラタキアは少し加える程度の量に抑えてある・・・。そのように読み取れます。また、こういう硬質で軽い感じのラタキアブレンドは、昼夜問わず何時でも気楽に楽しめるのも確かだと思います。但し、それはラタキアが苦手ではない人にとっての話で、非ラタキア派の人や、ラタキア臭に慣れない一般の人だと、やはりこの煙草にはラタキア物特有の性格があるのを感じ取ると思います。その程度にはラタキアが効いています。 喫煙終盤でも基本的に喫味は変わりませんが、少し舌を刺す刺激が出て来ました。多分、ブレンドされているブラックキャベンディッシュのベースがバーレー葉なのでしょう。バーレーと言えば、アメリカンブレンドの煙草で多用されるイメージを私は持っているのですが、今回の煙草がアメリカのC&Dによって製造されている故のバーレーの刺激だと言える程には強く主張してくる刺激ではありません。これくらいの刺激であれば、ドイツのダン・タバコ社の煙草でも普通にあります。 という事で喫煙終了。後味には出汁系のコクと少しの刺激が残り、残り香は軽い出汁系のラタキア臭でした。 全体的に見て、割りと硬質で軽い部類のラタキア物だったと思います。ただ、硬質で軽いと言っても、それはラタキア物としてはという範囲であって、飽くまでラタキアの存在感はそれなりにあります。 で、アメリカ製欧州ブランドのこの煙草が、結局はアメリカ的なのか欧州的なのかについてなのですが・・・、う~ん、何だかどっちのニュアンスも感じるんですよねぇ。良く分かりません。(笑) ただ、これまで吸って来たC&Dの煙草との比較で言えば、なる程、確かにC&D製だと言われても違和感はありません。 まぁ、そういう煙草です。 [良く分かる煙草ブログは此方 Click!] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.06.01 17:30:06
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