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愈々庵気まぐれ日記

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2009.04.11
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カテゴリ:花見見物

妙正寺の枝垂れ桜と桜メモ

 

4月11日、今年最後の花見に近くの妙正寺という寺に行ってみた

前回訪れたとき認めた2本のしだれ桜が気になっていたためである


P1070233

P1070240

 この日は一気に27℃、もう終わっているだろうと思ったが何とか

待っていてくれたようだ。境内のソメイヨシノは根下を貼り絵にしていた

P1070242

帰ろうと山門を出るとき木肌が見事で2,3輪の白い花を付けた木が

目に付いた。樹名は分からない

P1070247

 

4月10日の朝日新聞にBeと言う紙面があり、そこに桜と文学の

興味深い記事があった。この記事を基に自分用のメモを作成してみた

 

先週韓国慶州に花見に行ってきたが彼の地の桜は日本以上に見事で

あった。ややもすると日本固有種と思い勝ちな桜はヒマラヤから伝わった

もので日本だけの木ではない。しかし日本の風土の中で花として愛でられ

今日の桜に育ったものだそうだ。外国では花の下の酒宴は無いそうだ

 

桜を日本人の心に根つかせたのは西行かもしれない。北面の武士の

身分を捨て桜を愛し「ねがはくは はなの下にて春死なむ その如月の 

望月のころ」と歌い、その通り桜咲く時期に亡くなったという

西行が愛でたのはもちろんソメイヨシノではなく山桜である

また、菩提寺である勝持寺には西行の手植えから3代目の西行桜が

今も美しく枝垂れ咲きしているそうである。西行桜は謡曲の世界

 

日本の歌として最もポピュラーなのが「さくら」である

明治から現代まで小学校で歌われ続けられている、この歌は江戸時代の

琴の練習曲だが作曲者も作詞者も不明で、歌詞も時代で変ったらしい

戦前は「桜 さくら 弥生の空は 見渡す限り 霞か雲か にほひぞいづる

いざやいざや 見にゆかん」、戦後は「さくらさくら 野山も里も 見渡すかぎり

かすみか雲か 朝日ににおう さくらさくら 花ざかり」で仮名使いも違う

私が習ったのは前者である。

 

ソメイヨシノが出るまでの桜とは山桜、彼岸桜、大島桜、寒桜などである

西行の庵、秀吉の花見で有名な吉野の桜も山桜である 

村の見通しの良い場所には桜が植えられ、この花を目安に農作業に

はげんだと言う。昔から桜が植わった土地は固い堤や土手の盛り土

されたところ、こういった人工盛は硬く固めるために酒を振舞い人を集め

踏ませて固めた。特に洪水除けの堤防の地固めは重要であった

こうしてみると花見は土木工事の一環でもあったわけだ

 

春には神も人間も虫も桜に集まる、桜の前では神も人間も一緒に舞い

踊ったのだ。それが「花見」の源だという

したがって桜木は決して神木として祭られることは無いと言う

そして、桜は下を向いて咲くから花見は桜の下でするものだそうだ

都会では春新入社員の初仕事は花見の場所取りである

彼らは花の下ではなく見通しの良い場所にブルーシートを敷いて

居るがあれは邪道らしい。確かに杯に一片の花びらが浮かんでこそ花見

とはいっても缶ビールには花びらが浮かぶのは無理

また手拍子は良いがカラオケは振動で花びらを落とすのでご法度らしい

 

桜はまた俗界と聖界の境界の表現でもあるらしい。

そう言えば城や屋敷の外側、道路の端、学校の校庭、川堤でよく見かける

70才以上の人にとっては桜は戦時中の軍国主義に重なって見える

西行の生涯を描いた小説「西行桜」を書いた辻井喬は「美しい花は

本当は怖いものを奥に潜めている。だから芸術の素材として生きている」

と述べている。また戦時中「桜は国粋主義と結びつけられ 桜の本当の

美しさは壊された」とも評し、桜は凛として生きた西行の姿勢に重なる

としている。

 

 

 

 

 






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Last updated  2009.04.13 08:08:33
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