「つきちゃん 　ひーちゃん」「なぁに」

うさぎを迎えたのは去年の11月の終わりだった。
そのうさぎ専門店ではホームページで販売中のうさぎを紹介している。
こうさぎはみんなかわいい。

　でも10年のブランクのせいで私の知らない種類のうさぎがいた。

　長毛のジャージーウーリーだ。
ふわふわの毛でまん丸。愛らしいったらない。
3匹ほど販売中のこたちもいて候補にあげていた。

　いざ、店内に入ると、懐かしいうさぎのにおいにつつまれた。
うさぎは無臭なので正確にはうさぎのにおいでは無いのだが
私にとってはおしっことか、牧草とか、入り混じったこのにおいは
うさぎのにおいだ。
　
　このお店は、うさぎを見ているお客には声かけをしない方針らしい。
うさぎたちのアピール力に任せているとブログに書いてあった。

　これはとってもすばらしい方針でありがたかった。
おかげでじっくりうさぎたちを見ることができた。
ウーリーのちびちゃんたちも写真と変わらずもふもふの
まん丸でかわいかった。

　１時間ちかくまよってうちのこにすると決めたのは
まだ、ホームページで紹介されていなかった店頭にでたばかりの
（と、思われる）ホーランドロップのチェスナットちゃん。

　お店の方に声をかけて抱っこさせてもらう。
このときでまだ、生後２ヶ月になっておらず、体重412gと本当に小さい。

　「このこにします。」

　こうしてつきみはうちのこになった。
名前は娘がきめた。これ以外の名前は考えられないくらい
しっくりきている。

　うちにきたばかりのつきみ

　
「つきちゃん、あなたの名前はつきみだよ」「うん」


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