こちらはBLの創作小説です、興味ない方、嫌悪感を抱かれる方はご遠慮下さい。R-18
「野ばら~君を手折りて」
恋の相手は姉の旦那、即ち義理の兄、端正な顔立ち、美しく綺麗なその姿は犯しがたく近寄り近寄難い存在だった。
遠くで見ているだけで良かった。
だが貴方は、僕に構いたがる、貴方を想っている心を知らずに傷つけているなんてまるで気付きもしないで心に触れてくるから心は傷だらけだ。
貴方は言う「君の事はわかっているから話してご覧」なにを分かっているというのだろうか、貴方は何も分かってはいない。
僕のこの邪な想い。
姉を見詰める瞳で僕を見詰めて欲しいと願ったがそれは叶わなかった。
姉は突然、逝った。
原因は癌だった。。。貴方は悲嘆しやせ細ったのだったが僕にはチャンスが生まれた。
このときばかりは神に感謝した。
一年が経ち、悲しみが薄れたころ彼は家を出た。
家族のいない貴方、一体、どこに行こうというのだろうか。
僕は突き止め、その家を尋ねると「良く来てくれたと」小さな借家に招き入れてくれた。
貴方の香り。。。なんと芳しいく艶やかなのだろう、僕を知らず々に誘惑している。
嬉しかった、だが僕の心はあの日のまま、貴方を慕い、愛してる、障害は無くなったがこの思いは知られることなく消えていくのか?
罪作りで残酷な人。。。
幸いにも家に泊めてくれることになった。
「風呂に入るかい?」
「いいえ、僕は後で」
「そう。。。じゃあ、先に入らせてもらうよ」
言葉とは裏腹に僕はバスルームを覗いた。
そこで見た姿は、男とは思えないほどしなやかで艶かしい姿態。。。白く透けるような肌、貴方は股間へと手を伸ばした。
姉が亡くなってから一年、貴方も男なのだと。。。心の奥でほくそ笑んだ。
声を殺して揺れる身体、壁に手を突き爪を立て抑えて漏らす声は微かだが僕の耳に微かに届く『ああ、なんて甘美なのだろう』貴方が欲しい。
思わず、バスルームに飛び込んで押し倒し貴方を抱いた。
開かれたことのない硬い蕾をこじ開けて貴方を犯した。
初めてだと言うのにしがみ付く手と吐息、声を上げ艶やかに悶える身体は従順で淫ら、貴方は狂おしく愛おしい、ああ、僕はとうとう貴方を手折ったのだ。
気を失った貴方をかき抱いた。
分かってるこの愛は受け入れてもらえない。
これで思いは遂げられた、憎まれても恨まれても構わない。
家を出た。
先の見えない暗闇の中を歩いた。。。
あれから数日、毎日、夢を見た。
貴方は僕犯されて血塗れで死んでゆく青く冷たい屍になり、灰になった貴方をこの手にのせる。
しかし、それは風に吹かれ舞散る雪になり溶けて消えてしまう。
僕は大地に跪き涙を流して咽び泣く。。。
その感覚が余りにリアルで恐ろしかった。
今になって後悔の念で苛まれるなんてあの時は後悔なんてなかったのに。。。ああ、愛してる。
そんなある日の事だった。
憎まれても良い、恨まれても良いと思った貴方が目の前に立っている。
幻ではないかと触れてみたいがそれは今の僕には許されない行為。。。
貴方はあの日のまま、凛として綺麗だった。
片想いの日々、願った瞳で僕を見詰めて近寄ってきた。
「なぜ、逃げた?」
「貴方を手折ってしまったから」
「心を知らないで行くなんて君はズルイ」
これは夢を見てるのではないかと思った瞬間だった。
貴方の体温が僕を包んだ。
「なぜ?」
「出合ったあの日から好きだった、妻ではない君に恋をしていた」
「。。。嘘。。。」
「あの日、君に抱かれて幸福だと思ったのに君は罪悪感で逃げてしまったね、後悔してるのだろ?」
ああ、なんてことだろう貴方を壊して汚したのに貴方はそれでも僕に愛を与えるというの。。。
「愛してる」
「貴方を愛しています」
僕らは抱き合った。
もう、離れないと誓った。
如何ですか?
なんか分かり辛いのではと思うのですが。。。
感想など頂けると幸いです。
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