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カテゴリ:短編 SS
嫌悪感抱かれる方、興味の無い方はご遠慮下さい。
七夕の織姫・彦星の伝説をBL風味でお届けしています。やっぱり二次創作になるのかな? では、O.Kなかたのみお進みください。 Love in the Milky Way 他人(ひと)の家に関わらず、大広間から辞した鷲仙は織也の手首を引っ張りズンズン廊下を進んでいく、息を切らせながら、千歳が続く、客間への案内を任されたのだったがこれでは全く意味を成していない。 「痛い、お願いします。手を・・・手をお放し下さい」 「お・・・お待ちを・・・はぁはぁ・・・織也様・・・」 取られた手をグッと引っ張り鷲仙を止めた。勢い余って背中にぶつかりそうになたが、なんとかそれは避けることができ、改めて鷲仙を見ると自分よりもひとまわり大きいことに気付かされる。手を振り払って、どういう積もりなのか、問いかける。 「済まない、義姉上(あねうえ)の言葉に腹が立ったのだ」 「私は気にしていません、最初はびっくりしたけれど慣れましたよ。姉上はあれでいて私を気遣っているのです。」 そこに息を切らせた千歳が追いつき、小言を始めた。 「鷲仙様、宜しいですか・・・ここはご自宅ではなのですよ・・・それに・・・織也様に怪我でもされたら・・・」 織也がその先を言わないよう、制止をする。自分が織り姫である事を知られたくは無かったのだ、今日一日だけは男らしい男でいたいと思った。それは、男らしく逞しい鷲仙に対しての嫉妬でも有り、羨望からでも有るだろうか。 「ところでここは何処なのだ?」 唐突な言葉に千歳と織也が顔を見合わせて笑う。それが気に入らなかったのか、顔を膨らませ、何が可笑しいのかと問いかける。なりは大きく男らしくても、自分と同い年の子供なのだとこのとき気付き、等身大の自分で良いのだと思うのだった。 「ここは中庭ですよ、良い造りでしょ、私のお気に入りなんですよ、この向こうに貴方のお泊りになる離れがあるのです、そうだろ、千歳」 「はい、眺めも居心地も一番良い場所をとの旦那様に言い付かりました」 「そのような気遣い要りませぬに・・・」 あくまでも客人としての接待をするつもりなのだと知った。しかし、そのような気遣いは無用だと思う、なぜならば、商売で家を開けがちに成るのは言うまでも無いからだ。それよりも気に掛かる事が有った。 今回の目的、以前、この家の近くで見かけた女人、身なりからすれば良家の姫君で有ろう事は易く想像が出来た。しかし、一度見かけて以来、姿を見ることは叶わず、自分が一目惚れした事も伝える事が出来ないまま、他の地に赴かなければならず、それが心残りでこのようで今回の商いの場を決め、姫探しをする。不順な動機なのは重々知っている。だが、諦められないこれは執着に近いのかも知れないとも思っている。理由はどうあれ、仕事としては、この家の織物も仕入れたいという狙いもあるのだ。流通に乗らない貴重なものを自分の力で仕入れる、女人もそうだが、商売も己の技量次第だと思う。 「どうかなさいましたか?」 不振の顔が向けられ、自分が他事を考えていたことを悟られたのだと思うと恥ずかしい。 「いえ、関心していたのです。我が家にはこのような風流が有りませんので」 済みません、なんだか進んでないですね。 清い関係のまま終わるのか? 感想など頂けると幸いです。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年07月28日 15時19分11秒
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