興味ない方、嫌悪感を抱かれる方の閲覧はご遠慮下さい。
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女装(後編)
終止、優しく扱われ、バスルームでSexをすることは無かった。これで良いのだろうか、彼のものは僕を洗いながら背中に当たっていたというのに、ベッドにまで抱かれて運ばれ、彼は一旦、バスルームに戻ったから、多分、自分を慰めたんじゃないのかな。気味が悪いというか、嵐の前の静けさというべきか、思考を巡らせながらも結局、疲れから眠ってしまい、起きたら抱き枕になっていた。あれだけ嫌だと思った優しさが妙に心地よく思えて溺れそうに成っている。離れて欲しいと思う反面、人肌の温もりを味わってる僕、きっと彼の目が覚めたら、一気に奈落へと落とされるのだろうが、それでも良いと思う。だってここではそんな生活があたりまえだったからという考えに至り、また、眠りに就いた。
「アキ」
優しい声で起こされ、部屋着を渡され、唖然とする。なぜ、こんなに優しくするの、分からない、もう、ここには居られないのか、なんて考えで涙が溢れた。、今日が終わったら違う飼い主に渡されちゃうのか?今日来る誰か・・・
「なぜ、泣くの食事の準備が出来たから一緒にね」
訊けない『なぜ』という言葉が出ない、だってこんな彼は知らない、キスなんてしなくていいのに触れた唇はとても優しい、いっそ、打ってくれればいいのに・・・。じわじわと拡がる胸の痛みに犯される。
出された物は取り合えず食べたけれど味なんて分からない、彼は黙って片づけをしながらコーヒーを入れてくれた。嘘のような時間はチャイムで終わる。出ようとした僕を制して玄関に向かった彼の声、そしてお客の声、なんだか甲高いのは女性、楽しげで明るい、二人の足音が近づいて来る。緊張感が体を強張らせる。
「アキ、紹介するよ、マミさん、僕の元同僚」
美人でモデル体型の彼女、化粧はちょっと濃いけれど、悪い印象は無い、そっか、彼女が相手なのか、女性は初めてだからそれを楽しむのだろうか。差し出された手、指には綺麗なネイルが施されている。手を握ると以外に力強く握り返されたのに違和感を覚える。もしかしたら、彼女が彼の本命って事なのかな、これはライバルへのアピールなんだろうか、街で見かけたら美男、美女のカップルって言ったところだろう。胸の奥がザワリとした。これはなんだろう。
「可愛いじゃない、あの蓮見が、有休取るって訊いたときはぶっ飛んだけれど、この子相手なら納得だわ」
「からかうなよ」
嘘のような光景、彼がからかわれて照れ笑いをしている。絶対に見ることのない表情、そっか、マミさんにはあんな顔が出来るんだ。そんな存在なのだと知らされる。
「ほら、見なさいよ、アキちゃん顔が引きつってる、可愛い、蓮見、この子私にくれない?」
やっぱりそういうことなんだ。いつものように遊ばれて、ここからマミさんに渡されてしまうんだ。そう思ったら涙がまた、溢れてくる。
「ちょ、ちょっと、ジョークだって、蓮見、何とかしなさいよ」
慌てるマミさん、ジョーク?本当に?
「マミさんが苛めるからだよ、アキ、冗談だから、こいつは昔からこうなんだ」
そっか、昔からの知り合いなんだ、少し安心したけれどやっぱりうろたえる彼の姿をみるとただの関係じゃないってことを思い知らされる。
「酷い、これじゃぁ、私が悪者じゃない、良いわ、アキちゃんと存分に楽しむから」
そういって抱き込まれる体、これからお遊びの時間なんだ、胸が苦しい。
「蓮見、出て行きなさいよ、ここからは私とアキちゃんの時間なんだから」
「ああ、分かったよ」
ヤッパリそうなんだ、抱き込まれた腕が強くなり、さっきから香っていた香水の匂いが強くなる。嫌いな香りじゃないけれど今は嗅ぎたくないって思う。こっちを見ないで彼が背を向けて出て行ってしまった。なんだか取り残されたようだ。そして思う、珍しい、いつもは観客になって行為を見て楽しんでいるのに、マミさんとの契約なのか、彼女がそれほど信用されているのか、もうどっちだっていい、僕を今日買ったのはマミさんなんだ。
「さぁて始めましょうか」
腕が解かれて満面の笑みを向けられた。
済みません、一旦、ここで休憩、後編と書いておきながら微妙に後編、続きは今夜書きますので・・・では・・・
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