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テーマ:日々自然観察(9873)
カテゴリ:昆虫(甲虫)
保育社の図鑑に拠ると、ビロウドコガネは「触角は10節、前脛節は3外歯をそなえるが、第3歯は鈍い。頭楯は密に点刻されるが横じわ状とならない」とある。触角が何節あるかは、原画を拡大しても分からないし、前脛節の外歯も良く見えない。頭楯は点刻されている様に見え、横じわが認められないのは確かである。しかし、これだけでビロウドコガネとするには、幾ら何でも証拠不足と言わねばなるまい。
其処で、他の3種を見てみよう。ヒメビロウドコガネは「前胸背版の前縁が中央にも直立した縁毛をそなえる」とあるが、どの写真を見ても前縁中央に縁毛が無いのは明らかなので、ヒメではない。 オオビロウドコガネは「・・・後脛節の外端刺は第1付節よりも長い」とある。横から見た写真で分かるとおり、後脛節の外端刺は第1付節の半分位しかないので、これも違う。 残るはマルガタビロウドコガネだが、これは「頭楯はしわ状に点刻される。後腿節は・・・前縁は細かい鋸歯状となる」とある。頭楯に皺は認められないし、2番目、3番目の写真の原画を拡大しても、後腿節の前縁は滑らかである。従って、マルガタではない。
・・・と言うことで、消去法により、このコガネムシの名前はビロウドコガネと相成った。もう少し変な種類の方が面白かったのだが、残念!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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