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テーマ:日々自然観察(9874)
カテゴリ:昆虫(芋虫、毛虫)
その3日後、ホトトギスの葉を見ると、卵が見当たらない。昔、カラスアゲハがサンショウに産んだ卵が暴風雨で吹き飛ばされてしまったことがあるので、或いは、先日のやや強い風で葉が擦れて卵が取れてしまったのかも知れない。そう思って見に行くと、卵の空いた殻が2つ見つかった。 どうやら既に孵化してしまった様である。卵を超接写をして、卵の表面構造を見たかったのだが、空いた殻の写真を精緻に撮っても余り面白味がない。そんな訳で、普通の等倍接写した写真だけである。
ホトトギスの葉っぱには、彼方此方に小さな穴が開いている。葉をひっくり返すと、小さな黒い固まりが見えた。ルリタテハの初齢幼虫である。体長は3mm強、卵直径の3倍以上ある。 思ったより沢山居る。卵の殻は他に見つからなかった所をみると、孵化後に卵殻を食べるのが普通らしい。
実は、葉っぱをひっくり返すとき、丁度手を触れた位置の裏側に幼虫が居た。一瞬感じた柔らかな感触で手を止めたので、潰れることは無かったが、棘が曲がってしまった。写真の幼虫君、棘が曲がって余りカッコ良くないが、これは私のせいである。
卵は葉表に産み、孵化した幼虫は裏側に回って、葉を表面から食べる。まだ、口が小さいので、葉を削る様に食べ、やがて穴が空く。
此処まで書いたところで、幼虫の数を調べに行ったら、小型のヤドリバエがホトトギスの葉に留まっていた。まずい!!、非常にマズイ。幼虫はまだ小さいから、これに直接産卵することは無いと思うが、微小卵型のヤドリバエ(幼虫に直接卵を産み付けるのではなく、非常に小さい卵を食草に産んで、これを幼虫が食べることにより寄生する)の場合は若齢幼虫でも寄生される。早速、ホトトギスを切り、全部で6頭を飼育箱の中へ入れてしまった。 [追記]これらの幼虫は全て無事成長し成虫に羽化した。以降の記録は下記の通り。 内 容 掲載日 2~3齢幼虫 9月 8日 4齢幼虫 9月18日 5齢(終齢)幼虫 10月 6日 前蛹、蛹と成虫 10月19日 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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