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『はみだしっ子』シリーズ

2007.08.19
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-はみだしっ子番外編-
作:三原順

『眠れぬ夜』―
風の強い夜、闇に食べられてしまうと泣き出すマックス
月も星もない夜、地下室に閉じ込められていた過去に怯えるサーニン
雨の夜、雨音が自分に向けた嘲笑に聞こえて心が乱れるアンジー
静かな夜、他の3人が眠ったまま死んでしまうのではないかと不安に囚われるグレアム

『ボクと友達』―
街の暮らしに疲れた4人は山のふもとの森に行きます。
木の枝で家を造り、裸になって石斧を持って、自由に暮らし始めます。
でも、そこは週末になると綺麗な服を着た街の人々がピクニックに訪れる場所でした。

『ボクが友達』―
4人は林で弱って紫色になったタコさんを見つけます。
塩水を作ろうと、近くの村から塩を買占め、盗みもして、人々に追われる4人は
タコさんを無事に海まで送り届けることはできたものの、心には悲しみが残ります。

*       *       *       *       *

ギャグタッチの番外編。
でも、やはり切なさが漂います。

『…夜』は、4人の個性と、その背景がよく表れていると思います。
1人が眠れない時、他の3人も起き出して解決のために一生懸命になる姿が微笑ましいです。
グレアムだけが自分自身の問題ではなく、他の3人への心配や気遣いで一杯なのが
キャプテンとして頼もしいなあ…と単純に思う反面、彼独特の悲しみも感じられます。

『友達』二作も含めて、外界との折り合いがつかない4人の切なさが伝わってきます。
4人は4人なりの価値観や喜びや正義感や愛があって、
読者には大いに共感できるものなのだけれど、外側にいる人々には受け入れられないのです。

そういうところに、読者は愛しさを感じるんだろうなあ…
彼らに自分を重ねたり…
彼らを本当に理解できるのは自分だけだと信じたり…>太宰治チック?
なんて、ちょっぴりクールに分析してみたりして(笑)

ただ、大人vs子供とか、個人vs社会とか、イノセントの保持と喪失とか…
そうした単純な図式ではないと思います。
4人が抱えているものは、それより遥かに重くて複雑だと思います。
それに皆、年齢以上に大人だし。
悪賢い部分も持ってるし(笑)

それに皆、いきがって反抗しているわけではなく、
自分達の世界を大切にしているけれど、その中だけで満足しているわけでもなく、
むしろ、他の人々に受け入れられたいと願っているのですから。

窮屈な既存の世界で生きていけず、自らの意志で飛び出した彼らですが、
“はみだしっ子”という名は、既存の世界とまだ繋がっているからこその呼び名で
その繋がりを断ち切る気持ちは全くないでしょう。

だから、彼らは自分達の世界を守りつつ、元の世界に戻っていかなければなりません。
その葛藤に心が締め付けられます。



『はみだしっ子』レビューはこちらから右矢印『はみだしっ子』INDEX

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はみだしっ子(第1巻)
たのしい英語のうた~メリーさんの羊
【スドー】タコツボ ミニ★ペット用品






Last updated  2007.08.19 13:10:43
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2007.08.09
『そして門の鍵』
-はみだしっ子part9-

一年半前に訪ねて行くはずだったシドニー・マーチンの元へ、遂に行く4人。
その一年半前に、シドニーは一族の確執の犠牲となり、
屋敷に幽閉され、無気力な日々をおくっていた。

*        *        *        *        *        *        *


今じゃボクには友達がいて…
そいつらと一緒にボクはボクの行きたい所へ行って…
ボクが見て
ボクが聞いて
ボクがボクの手で何かをして
ボクは昔より今がいい!!

先回の出来事で、まだ癒えていない心の傷がまた口を開いて
熱を出してしまったアンジー

「逢いたい」という母親からの手紙が何通も届きますが、
もはや彼女の言葉を、そのまま素直に受け取れなくなっている自分に気付きます。
それでも過去の思い出や、奥底には残っている愛情や、諸々の思いが彼を苦しめます。
でも、まだ直接に「さよなら」という言葉を聞いていなかったことに気付き、
母親に逢いに行く決意をします。

繊細なアンジーが好きです。
彼を4人の中で異ならせているのは、彼は親を愛していた…ということかと思います。
虐待から逃れてきたわけではなく、むしろ愛されていた過去も持っています。
だから彼は誰よりも、人を愛する心が強いのかもしれません。
意地っ張りだし、偽悪的だし、そんな風にして自分の脆い部分を隠そうとする傾向があるから
周囲は彼の愛を理解し難いかもしれませんが…。
ついでに博愛主義過ぎて(?)プレイボーイにもなっちゃってますが(笑)


グレアムの従姉エイダが再登場。
今回は“友達”として、グレアムに警告を与えに来たのです。
その警告通りに、グレアムの父親がグレアムを探しにやって来ます。

“幽霊”として生きているシドニーに自分を重ねて、
父親への恐怖感を抱えながら逃げ回っていた自分を思い、
グレアムもまた、過去と対決するために
父親に逢いに行く決意をします。

グレアムは最も複雑で劇的な状況を抱えています。
それが、元々の性質も相まって、彼を非常に屈折した人間にしてしまっていると思います。
彼と父親の間には憎しみだけでない、やはり非常に屈折した愛情があるのだとも思います。
父親への恐怖心への抵抗が、今回は父親がふるう身体的暴力を黙って受け止める…という
単純な図式になっていたので、納得しやすくて良かったです>グレアムにも読者にも
グレアムには、その様にハッキリした答が必要なんじゃないかと思えるから…。

グレアムとアンジーは帰ってこないかもしれない…帰れなくなるかもしれない…
残されたサーニンマックスは、不安にかられます。
それで、門に厳重にかけられた鎖と鍵を外そうと考えます。
シドニーを閉じ込め、屋敷全体を牢にしている、その象徴となっている門を開くことで
グレアムとアンジーが帰ってくると信じて。

シドニーは逆に4人に自分を重ね、
これからの自分の生き方を彼らに賭けていたのでした。
一年半もの間、諦めていた自分の人生を再び取り戻すことを
同じように門が開かれることに象徴させて
吐きながら、脅されながら…
それでも最後に自らの手で鍵を開けることに成功します。

ここのところは、読んでいて少~しばかり気恥ずかしい思いもしました>こらこら
象徴という行為は、けっこう自分でもよくしていました。
だからこそ、昔の“青い”自分を見せ付けられたような気がしたのかもしれません。
ま、今も青いんですけど>ぇ
しかも、背負っているものの重さは丸っきり違うんですけど(^^;)

そして門は開き
グレアムとアンジーは帰還し
シドニーを含む5人は過去と決別し、新たに自分の人生を歩みだします。

ラストで、シドニーはまだ4人に執着を見せるんですが
ここのところ、何の意味があったのか、おバカな私にはよく分かりませんでした。
アルフィーはすっかり“使い走り”だし>ぉ



Part 1~8はこちら右矢印『はみだしっ子』INDEX

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はみだしっ子(第2巻)






Last updated  2007.08.09 16:49:29
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2007.04.09
『残骸踏む音』
-はみだしっ子part8-

サーニンの希望で渡り鳥に会いに行こうとバスに乗り込んだ4人。
途中で降ろされて「のどかな景色」の中ポツンと建てられた墓を見つける。
遺族と間違われ遺品を預けられた彼らは、そこに書かれた住所まで届けに行くことに。
そこには、家出少女を見つけては言葉巧みに連れ込み、売春組織に売り飛ばすことを
生業としている女性ケイトと
現実世界の汚さを何も知らされず彼女の庇護下で育てられている娘メイが住んでいた。
アンジーの顔をひと目見たケイトは、彼を女優イブ・ホーン(アンジーの実母)の
子供役に売り込もうと画策。
アンジーを従わせるため、人質としてサーニンを監禁する。
そんな中、被害者の少女がケイトをナイフで刺すという事件が起き、
それに便乗して4人はそこを脱出するのだった。
*       *       *       *       *       *       *
未だ“恋人”は見つからないながらも、グレアム伯父の経済援助もあって
それなりに自由に暮していられる4人です。
それが今回、家出中の子供ならではの危険な罠に陥ってしまいます。
加えて、各々のトラウマに直面する羽目にも。

地下室に閉じ込められていた過去を持つサーニンは、再び暗い部屋に監禁され
アンジーは、自分を捨てた母親の息子役を演じるよう強要されます。

さらに言えば、現実から隔離され、親の思い通りに生きることしか知らないメイの姿は
父親に対するグレアムの姿と重なる部分もあるかもしれませんし
実の父親に殺されかけたマックスは、ひとりぼっちで埋葬されたキャサリン(クレア)に
自分を見たかもしれません。
(ちょっと穿ち過ぎ?)

再び自分の心の中に閉じ篭ってしまうかと心配されたサーニンは、渡り鳥を思って耐え
自分を見失わずに済みました。
強くなったね、サーニン。
マイペースでブレがない彼の性格は、既に築かれているようです。

アンジーは、かなり傷ついてしまったようで気がかりです。
表面上は攻撃的に、ケイトのティー・セットを派手に壊し、踏みつける彼ですが
彼の足の下で粉々になるティー・セットは、そのまま彼の心を表しているのでしょう。

ある意味、誰よりも世間の中で上手くやっていけそうに見えるアンジー。
でも、彼の内面は誰よりも繊細です。
表面上は一番しっかりしている“優等生”グレアムが、実は
内面的には一番脆く、しかも暗い闇を抱えているのと対比しているのでしょうか。

「ボク達と来るかい?」
脱出の際、メイに声をかけるのがアンジーだというのが象徴的です。
とても彼らしいです。
でも、彼女は小さな世界から抜け出す勇気を持てませんでした。

「いやなことも悲しいことも知らず
美しい物だけを見ていられるなら
それができるなら幸せだね
けど…オレにはできないよ―
どっからか声がして心の中にこだまするんだ!!
声が…
押し込められるのはいやだ!」


アンジーはそうやって大空を飛び続けます。
他の3人も同様です。



Part 1~7はこちら右矢印『はみだしっ子』INDEX

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はみだしっ子(第1巻)
【花柄のカップ】~ バーミンガム ~ (ペア・ティータイムセット)__

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Last updated  2007.04.09 17:17:37
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2007.03.21
『僕の友達』、『僕は友達』
作:三原順
-はみだしっ子 番外編-

*       *       *       *       *       *       *
前者はマックス、後者はサーニンを主人公にしたギャグ・タッチの短編です。

他の3人の過干渉により、せっかく出会った可愛い女の子に振られてしまうマックス。
服のセンスを笑われるも、力づくで押し通し、皆にも同じ服装をさせてしまうサーニン。
「の」と「は」という助詞の違いが、そのまま2人の違いに繋がっていて面白いです。

『僕の…』
マックスは最年少であるだけでなく、ちょっと危なっかしい性格のせいもあって、
いつも皆の庇護下にあります。
本人はそれが不満―というか、皆のお荷物になっているというコンプレックスがあって―
何とか強い大人になりたいという欲求を持っています。
『レッツ・ダンス・オン』『夢をごらん』でのジェットコースターは、その象徴でしょう。
この番外編は、そこのところをベースにして、笑わせてくれます。

同時に、他の3人がかなり過保護であることも、笑いと共に描いています。
お荷物どころか、マックスという存在が、他の4人には生きる糧になっているのです。
特にキャプテン・グレアムにとっては、マックスの笑顔を守ることを
自分の生きる理由としている様子です。

ちょこっと突っ込み―というか、疑問なんですが―
その女の子に対する3人の態度なんですけど…

○勝手に髪を切っちゃうサーニン
自分の感性を貫く彼には「らしい」行為だと思います。
○スカートをめくるアンジー
天然天性プレイボーイの彼ですから、これも「らしい」でしょう。
真剣な顔つきからして、大真面目に点検しているのかもしれません(笑)
○顔を見て吐く真似をするグレアム
これは、ちょっと違和感あるんですよね。
マックスの心を奪った彼女への嫉妬心&復讐心?(爆)


『僕は…』
サーニンは年齢的にはマックスと2ヶ月弱しか離れていないのですが、
性格はずっとしっかりしているし、何より自分の世界を持っていて、それを崩しません。
それがシマシマの服ばかり着ているところに表されています。

皆にアレコレ勧められ、一旦は他のデザインにも挑戦しようという気になりますが
結局一番似合うのはシマシマだったということが分かり、
無頓着なようでいて、ちゃんと自分を理解していることが証明されました。
最後のインディアン・ルックについては、皆の爆笑が示すように「論外」扱いでしょう(笑)

そんな風に、確たる世界を持っていて、マイペースなのがサーニンなんですよね。


―軽いタッチの、ファン向けサービスみたいな番外編ですけど
4人の個性や関係性が描かれていて、なかなか興味深いです。



Part 1~7はこちら右矢印『はみだしっ子』INDEX

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十勝しんむら牧場 ミルクセット
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はみだしっ子(第1巻)






Last updated  2007.03.21 16:26:24
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2007.03.17
『夢をごらん』
作:三原順
-はみだしっ子Part 7-

雨宿りをきっかけに、小さな町の小さな喫茶店に泊めてもらうことになった4人。
マスターは優しく彼らを受け入れてくれ、4人はようやく子供らしい安らぎを感じる。
そして、ずっとこのままでいられたら…と夢見る。
けれど町の子供達は川向こうの子供達と対立していて、否が応でも巻き込まれてしまう。
マスターに迷惑をかけたくなくて、彼らは黙って町を去るのだった。

*       *       *       *       *       *       *

夢みよう…

妙に大人びてしまっているグレアムが、暖かく包んでくれるマスターのそばでは
本来の子供である自分を取り戻し、安らぎを感じることができました。
「人になつかない」サーニンが、マスターには心を預けることができました。
単に雨宿りの場所としてでなく、ずっと求めていた自分達の場所を
やっと見つけかけた4人でした。

今までの経験から、幸福は永続することはないと思っている4人です。
不安に怯えながら、それでも
今日はまだここにいられる、明日もまたいられるかもしれない…
小さな希望を抱き、それを「夢」と表現するのが何とも切ないです。

マスターは心の傷を抱えていました。
戦争で多くの人を殺したこと…
相手を人間とは認識せず、物として平気で攻撃したこと…
そうできた自分もまた人間ではないと、自分を責め続け
川向こうに残してきた恋人に会いに行くことができないでいます。

ひょんなことから地元の子供達の争いに巻き込まれた4人は
同じように、相手を物として見なしている自分達に気付きます。

映画やTVのスーパーヒーローは平然と敵をやっつけるじゃないか!
どんな暴力だってスーパーヒーローは清く正しいじゃないか!!

心の中で言い訳しても、現実には
石を投げられるから投げ返すだけ、攻撃するから攻撃を返されるだけ。
どちらも自分達は正しく、相手は悪だと思い込んでおり
そこには何の理由も根拠もないのです。

「こいつら…戦いのために戦ってるんだ!
そして、共通の敵がいるって仲間意識に酔ってさ」
川向こうの子供達に石を投げた手で、今度は町の子供達に向かっていく4人。

つまらない対立構造に抵抗しても、それもまた一つの構造、片側だけの理屈です。

それでも、そんな彼らが好きです。
自分達の手の汚れを認識する彼らが愛しいです。
マスターのもとを去り、苦い思いを抱えながら
赤い実をくわえた小鳥を見かけ「可愛い」と思う、彼らが。


夢見るんだ―
夢が現実になる日だって…
いつかは来ると―





Part 1~6はこちら右矢印『はみだしっ子』INDEX

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はみだしっ子(第1巻)






Last updated  2007.03.17 20:50:58
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2007.02.25
『レッツ・ダンス・オン!』
作:三原順
-はみだしっ子Part 6-

行くところがなくて公園で野宿した翌朝、
偶然出会ったジョンという青年のアパートにしばらく厄介になる4人。
ディスコ通いの日々が続き、やがてジョンは突然姿を消す。
職場の宝石売り場から盗みを働いた恋人と共に逃亡したのだった。
共犯を疑われ警察に捕まりそうになった4人は巧く逃げ出し
その後、ジョンと恋人が逮捕されたことを新聞記事で知る。

*     *     *     *     *     *     *

未だ“恋人”は見つからず、放浪の旅を続けている4人―

眠る場所さえない日々もあり、今回のようにやっと誰かと繋がっても
いつ捨てられるか分からない、という不安からは逃れられません。
友情以外に確たるものを何も持たない彼ら。
明日が見えない悶々とした日々…。

明日も昨日も関係ない、ただ今日を生きていればいい…と言うジョン。
そんな彼に連れて行かれたディスコ。
最初はただ楽しんで踊っていたグレアムとアンジーですが
だんだんと大音響に弄られ、煽られて、感情が剥き出しになっていきます。
それもネガティブな方向へ。

「ペンキを詰め込んだビンを壁にぶつけてみたい」
グレアムらしからぬ―いや、本当はとても“らしい”のかも―
激しい感情が彼の中に渦巻きます。
ジョンと同じように「今は今」…と、現実逃避してみても、
心の奥で何かが燻っていきます。
そして、いっそ皆がいなければ…
自分ひとりなら、もっと気ままに生きていけるのでは…
そんな考えにまで至ってしまいます。

それを見抜いているかのようなアンジーの表情に、
罪悪感や自己嫌悪の念を抱いてしまうグレアム。

でも、不安定なのは皆、同じ。
手ごたえのない毎日に、叫びたい思いを必死でこらえて、
アンジーはひっそりと泣き、
サーニンはドラムを叩きます。

マックスは?
遊園地に行きたい、ジェットコースターに乗りたいと
無邪気にせがんでいたマックスは?
恐がらずにジェットコースターに乗ることができたら、自分は変われると
強くなり、皆を助けられる存在になれると、そんな願いを抱いているのでした。

やがて姿を消すジョン。
自分達の存在が疎ましくなったからではないか、と4人は不安にかられますが
そうではないと知り、とりあえずホッとします。
そして警察の疑惑の目から逃れる計画を嬉々として立てます。
それも、ある意味「手ごたえ」を与えてくれることだから。

同時に、グレアムは嘆くマックス達を慰めることにより
かえって自分の感情を抑えていられることに気付きます。
「我と我が身を、なされるがままに手離したら…
ボクはどこへ行くかボク自身わからず怯えてしまう」

4人の船は危うく内部から崩壊するところでした。
改めて、皆でいることの意義が理解できたと言えるでしょう。

外界とは全く異なる、ディスコの店内。
壁一枚の差なのに、そこは異世界。
人間の心も同じなのかもしれません。
内側は負の感情も含め、ドロドロしたものが渦巻いています。
それは否定されるべきものではないけれど、
その中だけでは答は得られないのかもしれません。

ラストでやっと遊園地に行くことができたのに、
まだ小さ過ぎてジェットコースターの乗車拒否(笑)をされてしまったマックス。
笑えるオチで後味を軽くしてあると同時に
まだまだ4人の辛い旅は続くということを暗示してもいるのでしょうか?

今回のアンジーはダンスにも才能があることが判明。
もう杖なしで歩けるようにはなりましたが、まだ右足の動きは少し重いようです。




Part 1~5はこちら右矢印『はみだしっ子』INDEX

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ディスコ・ライト
スヌーピーチャームストラップ(ジェットコースター)
はみだしっ子(第1巻)






Last updated  2007.02.25 15:57:35
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2007.02.11
『階段のむこうには…』
作:三原順
―『はみだしっ子』Part 5―

グレアムに従姉のエイダから突然の電話が来る。

母親が蒸発した後、幼いグレアムの心の支えは伯母だった。
そんなグレアムが、エイダにとっては母親を奪った「泥棒」だった。

息子をピアニストにしようとする父親の異常な執念が
グレアムの犬を殺し、グレアムの片目を傷つけ、さらに伯母を自殺にまで追い込み…
そのためグレアムは、エイダにとって「人殺し」ともなった。

グレアムを憎むエイダは彼を強引に父親のもとへ連れ戻そうと圧力をかける。
罪悪感に苦しむグレアム。
彼を何とか救いたいと思う、他の3人。

最終的にエイダは、寂しさ故にグレアムを妬んでいたと告白。
4人が再び旅出つのを見送ってくれた。


*       *       *       *       *       *       *

今回はグレアムの過去―

彼の父親は、かなり異常な人物として描かれています。
ピアノの練習に妨げになると、グレアムの犬を殺し、
それを庇ったグレアムも右目を失うという事態を招きます。
その目が角膜移植で治ると分かると、重い病気を抱える伯母に死んだら目をくれと迫り
結果的に彼女を自殺に追い込んでしまうのです。

そこだけ見ると父親が絶対的な悪で、他の人々は被害者に思えますが
細かく考えれば、必ずしもそうではないのかな…という気もします。
伯母にしろ、存在感のない伯父にしろ、幼いグレアムでさえも
悪と言うほどでは決してないのだけど、もう少し賢明な方法はなかったものかと…。

現在においては、エイダが悪役のようになっていますが、
彼女の今までの寂しさや悲しみを考えると、一方的に責めることはできません。

そんな風に、全ての人が善人というわけではなく、
何らかの形で罪を負っているという描き方が、興味深いと思います。

先回『雪だるまに雪はふる』で、グレアムの右目が失明していることが語られましたが、
今回、その原因が判明しました。
同時に、彼がいつも黒い服を着ている理由も分かります。
喪に服しているから…ということが。
ついでにグレアムが時々下ろしていたお金は、伯父からのものだということも分かります。

さらに、もっと後の話になるのですが、
心の病に陥ったグレアムは左手が動かないと思い込むのですけれど
伯母が左手首を切って自殺したことが、ずっと彼の心の傷になっていたのだと
改めて思いました。

この物語の冒頭で、4人を迎え入れてくれた人物が、彼らに泥棒をさせようとする…という
短いエピがあるのですが
行き場をなくした4人がエイダの待つホテルに向かうという設定に繋がるだけでなく
泥棒訓練のための“宝探しゲーム”で思わぬ才能を発揮したアンジー
後半でエイダを足止めさせるために彼女の財布を盗むというエピにも繋がります。
また、そんな風に何事にも天才的なアンジーが
それこそ彼らしからぬ地道な努力で足の不自由さを克服するエピと対照にもなっていて
本当に無駄のない話作りだと思います。

それにしても…
先回は喫煙を覚え、今回は飲酒を覚え、財布を盗んだかと思うとナイフを振りかざしたり
いちいち派手で不良っぽいアンジー君は、何て魅力的なんでしょう(はあと)

それから、純真さ故に知的レベルを疑われることが多い(ぇ)マックスですが
知らないままにエイダと親しくなったり、皆の様子の変化に心を痛めたりするところに
人の心の本質に敏感だという彼の特質がよく表されていると思います。
そして真相を知った後、グレアムの代わりに自分を殺して欲しいとエイダに無邪気に頼む姿に
実の父親に殺されかけた彼の過去が交差して、
彼の優しさ純粋さは、むしろ悲しみに裏打ちされてのものなのだと察することができます。

嘘をつくのに慣れてなくて、かえって迫真の演技になってしまったサーニンも素敵です。
エイダに何度引っ掻かれても、顔がグレアムに似ているから反撃できないというところも。

そしてラスト―
光に背を向け、前方に伸びる自分の影を追い越せないと悩んでいたグレアムが
ラストでは光に向かって走り、「眩しい」と叫ぶところが印象的です。

光へ向かって行くんだ!
影を引きずってでも
―たとえ
ボクの両眼がなくてもボクは光を見ただろう
きっと!



Part 1~4はこちら右矢印『はみだしっ子』INDEX

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はみだしっ子(第1巻)






Last updated  2007.02.11 21:35:37
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2007.02.04

『雪だるまに雪はふる』
作:三原順
―『はみだしっ子』Part 4―
サーニン


スキー場に遊びに行った4人は、エヴァという少女とその母親に出会う。
心臓が弱いためワガママに育てられてきたエヴァは、足が悪いアンジーに興味を示す。
娘に何も言えない母親に、サーニンは自分の母親の姿を重ねる。

サーニンの母親は、自分の祖父と夫との諍いの板挟みになり、心を病み
雪の中で、いつまでも雪かきを続け、亡くなってしまった。
ショックで言葉を失ったサーニンは父親に疎まれ、叔母に地下室に閉じ込められた。
可愛がっていた鳥のおかげで言葉を取り戻し
通りかかったアンジーのおかげで外に出られたサーニンだが、
今でも雪の中に母親の幽霊を見てしまう。

*     *     *     *     *     *     *

今回はサーニンの過去が語られます。

幼い頃から母親に甘えることができなかった彼は、カンガルーに憧れていました。
カンガルー・ママは子供といつも一緒だから。

心が痛いのは、彼の母親の葬式シーン。
サーニンは雪の中、沢山の雪だるまを作って母親を救い出そうとするのです。
でも、雪だるまは動くことはありませんでした。

そして今回、エヴァのワガママな欲求に合わせ、彼はまた沢山の雪だるまを作ります。
作りながら、彼の意識が少しずつ変化していきます。

「私が間違ってるならママがとうにそう言ってるわ」
エヴァは嫌な女の子だけど、教えられずに育ってきたという意味では可哀想な子です。
娘を弱い体に生んでしまったという負い目からだとはいえ
何も言えず、ただ庇うだけの彼女の母親を肯定することはできません。
雪だるまを作りながら、サーニンは母親が動いてくれるのを待ち続けます。

けれど、その望みが叶えられることはありませんでした。
再び現れた自分の母親の幽霊に向かって、サーニンは叫びます。
「ママはどうして自分を可哀想なままにしておくの?
ただのひと言も試さずに」
「ママはボクのものになんかなってくれやしない
ママはママ自身のことしか思ってないんだもの
それなら
そんなママなら雪だるまの方がましだ!」

この物語の凄いところは、救いがないということだと思います。
病気を盾にするエヴァに、自分も片目だとグレアムは告白しますが
彼の抗議の言葉にもエヴァが心を動かすことはありませんでした。
サーニンの必死の姿に、エヴァの母親が心を変えることもありませんでした。
サーニンの家族が出てくることもないし、
まして亡くなってしまった彼の母親に関して何が起こるということもありません。



スリードッグナイト…
寒い雪の夜、犬が3匹いて温めてくれると凍えることはない…
そんな古い言い伝えと重ねて
今は4人で幸せに生きていられるのだという終わり方には、ホッとします。

理論的に抗議するグレアム
サーニンを手伝ったり、エヴァの母親に彼を止めるよう懇願するマックス
誰かに甘えたいのなら自分に甘えてほしいと言葉をかけるアンジー
三人三様の思いやりの示し方が素敵です。


前述したグレアムの目の件は、今回初めて出てきました。
また、後々アンジーのトレードマークとなるタバコも、今回が初めて。
ていうか、今回で喫煙を覚えたアンジーでした(笑)




Part 1~3はこちら右矢印『はみだしっ子』INDEX

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押し花ストラップ(雪だるま)

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はみだしっ子(第1巻)






Last updated  2007.02.04 18:34:45
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2007.01.30

『だから旗ふるの』
作:三原順
―『はみだしっ子』Part 3―
アンジー


ちょっとした諍いから皆のもとを離れ
ちょっとした手違いから沖の島へと連れて行かれてしまうアンジー。

アンジーの目に映るのは、そんな今の自分を取り囲む状況ではなく
過ぎ去ってしまった昔の日々。

私生児として生まれたアンジーは、伯母夫婦のもとに預けられ
女優志望の母親は二週間に一度、息子に会いにやって来た。
捨てられる恐れと不安にさいなまれながら、ひたすら母を待ち続けていた日々。
やっと会えるという日には屋根に上り、旗を振って迎えた。
だから、屋根に上れない雨の日は嫌いだった。

やがてアンジーは小児麻痺を発症し、右足が動かなくなる。
そんな息子の存在が、自分の夢の妨げになる…という母の言葉を立ち聞きし
アンジーは家を出た。

今、グレアム達も同じように自分を見捨てたかもしれない…
と不安に苛まれていたアンジーの目に、小船でこちらに向かってくる彼らの姿が映る。
アンジーは不自由な足で屋根に上り、力の限り旗を振るのだった。

*       *       *       *       *       *       *


この回から、4人の過去が詳しく語られていきます。
それにより、4人の旅路も深みを増していきます。

今回は、まんまアンジーの物語です。

実は私は、このアンジーが一番好き。
見た目や行動は派手だけど、内面は物凄く繊細なところが愛しいのです。

今回の諍いというのも、元はといえば最年少のマックスの体力を思いやってのこと。
でも、素直じゃないから、自分が不満を抱えているように振舞って
突っかかるような物言いをしてしまうのです。

まあ、その根本には、4人の中での自分の存在意義を見出せない苦悩があったわけですが。

小児麻痺になる前は、近隣の子供たちのリーダー的存在だった彼。
今は、4人が船に、あるいは同じ船の乗組員に例えられていて、
グレアムがキャプテンの役割を担っています。
彼が一番年上なのと、この回では詳細は明かされていないけれど資金源も持っているから。
それだけでなく冷静沈着で優しい性格が皆を纏めるのに適任だから。
(それだけに、非常に脆い部分もあるのですが^^;)
リーダーになれないアンジーは、逆に自分が重荷になっているのではないかと悩みます。

母親に会った後、いつも熱を出していた幼い頃のアンジーは
いつ捨てられるかしれないという不安を、常に抱いていたのでしょう。
そしてそれは遂に現実となってしまいました。
その心の傷ゆえに、彼は誰よりも人の感情の動きに敏感です。
誰かが苦しんでいると、当人以上にアンジーの心が苦しむのです。

反面、自分が愛されることには懐疑的というか、
信じることに、ひどく臆病になってしまいました。
「諦めるんだ
期待しなけりゃ
期待はずれで泣くことはないだろ」

でも、島まで船で迎えにきてくれた3人の姿を見て、
アンジーはやっと信じることができます。
自分にとって皆が支え―糧であるように
自分も皆にとって糧となりうるのだと。
グレアムをキャプテンと認めて、4人で進んでいくことを決意します。

ボク達の船は
明日も旅を続けられる糧を積んでいるよ
ボク達の船には
船をまとめるキャプテンがいるよ
だから…
ボクは旗ふるの



Part 1~2はこちら右矢印『はみだしっ子』INDEX

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はみだしっ子(第1巻)






Last updated  2007.01.30 19:46:25
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2007.01.18

 『動物園のオリの中』
 作:三原順

 ―『はみだしっ子』Part 2―



右矢印

 これまた似てないけど
 マックスです

ひよこ
マックス



夜の店で歌っている、というレディ・ローズに酔った勢いで拾われた4人―
彼女の家は窮屈な安アパートの一室。
小さく区切られた部屋に住む人々は、まるで動物園のオリの中の動物のよう。
それぞれがそれぞれの思いを持ち、自分が見るばかりでなく、向こうも自分を見ている。
でも、簡単に心は通じ合わない。

住人の大人たちとも子供たちとも摩擦を起こす4人―
誤解や偏見が高じて喧嘩沙汰となり、レディ・ローズはアパートを追い出される羽目に。
「あんた達…他人が何考えてるか…こわくないの?
他人が自分をどう見てるか…悪口言われても傷つけられても平気なの?
私はいやよ!こわいわ!
他人とうまくやるためには したくない我慢もするし
他人の動きを見るし 他人も私を見てるわ」

レディ・ローズの元を去る4人の間にも擦れ違いが生じ、バラバラになりかける。
ひとり泣くマックスに見知らぬ少女が、ポケットにありったけのキャンディーをくれる。
笑顔を取り戻したマックスは皆の元に戻る。


「人間には言葉がある」と言ったグレアム。
けれど、言葉は通じないまま、4人は再び居場所を失ってしまいます。
いじめっ子の子供たちから守った鳥は、喧嘩の最中に死んでしまいます。

言葉を失いかけるサーニン…

観客でいることを気取りながら、
実際には自分も他人の見世物になっている「人間の動物園」
4人はオリの外に出て行きます。

でも、外にも大勢の人がいて、それぞれの思惑を抱えていて
それはまるで、「ジャングルのまっただ中」
4人もまた、別々の人間です。

怖れに囚われてしまったら、壁のひび割れに怯えるマックスのように
ひとり萎縮するばかりです。

そんなマックスにキャンディをくれたのは、たまたま通りかかった、ごく普通の女の子。
何を考えているのか分からない大勢の人々の中、この女の子のような人もいる…
そう、マックスは結論を下したのでしょう。
マックスから、キャンディを分けてもらって、他の3人も同じように笑顔を取り戻します。

雪の中、恋人を待ち続け、裏切られ続けた4人は、
世間の枠から自らの意志で飛び出しました。
今回もまた、枠の中に留まり続けることはできませんでした。
でも、それは、理解し合おうとせず、お互いを監視している動物園のような世界です。

いわゆる「世をすねた」生き方ではなく、人間に希望を見出そうとしている…
オリを拒否して、人間と繋がろうとしている…のだと思います。
そういう意味で、今回は明るいハッピーエンドと言えるかもしれません。


「ボクはオリの中に隠れたりしないから 観客のように見ないでよ!
ねエお願いだから そんなボクを追いやったりしないでよ
ボクを受け止めて!!」




○Part 1 右矢印 『われら はみだしっ子』
○序論  右矢印 『はみだしっ子』review書くぞ



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Last updated  2007.01.18 15:40:17
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