東大寺金堂 奈良大仏殿
半世紀ぶりに奈良の大仏様と対面する。修学旅行以来である。世界最大級の大仏と金堂(大仏殿)は国宝である。1267前(天平17年)に造られた高さ15mの「廬舎那仏坐像」の仏像・台座に使用した銅などは400トンにもなるという。天平の国家プロジェクトは、世界遺産として後世に受け継がれている。 大仏が納まる大仏殿は、過去に2度炎上している。1185年に平家軍と興福寺勢との動乱の際に・・。戦国時代の1567年に松永・三好の合戦で焼失した。本格的な大仏殿の再建は、江戸幕府の支援を受けて、宝永6年(1709年)まで待った。ようやく大仏様は、母屋で過ごせるようになった。 大仏殿内には、廬舎那仏像のほかに立派な仏像が配置されている。大仏の脇侍を務めるのは高さ7mの国重要文化財の仏像。右脇侍に虚空蔵菩薩坐像、左脇侍に如意輪観音坐像である。金堂の四隅を守る四天王が2体。江戸時代作で、北東隅に多聞天、北西隅に広目天。後の2天王は頭部のみ。 昭和の大仏殿修理(昭和49年から55年)では、大屋根7,900m2を葺き替えた。仮設の屋根の下、13万枚の軽量瓦に替えた。3,000トンもある屋根を支える梁や柱は定期的に点検しているようだ。大仏殿内を見学している時、巨大な地震に遭いたくないと想った・・。写真-1 東大寺中門と鏡池。 写真-2 過去焼失の憂き目をみるも大仏は健在。その都度、再建されてきた大仏殿。 写真-3 大仏殿を近くで見る。その大きさに圧倒される。りたつう士。 写真-4 廬舎那仏坐像と脇侍の虚空蔵菩薩坐像。 写真-5 金堂の四隅を守る四天王・多聞天立像。