眺望の丘と土木遺産
利根運河(L=8km)の中間点付近に「眺望の丘」がある。ちば眺望100景のひとつ。利根運河ポケットパークとも呼ばれる。春、この丘に登ると、桜並木と菜の花と小さな谷を一望できる。すると対岸も歩きたくなる。 利根運河を横断する鉄道は唯一、東武野田線。現在はアーバンパークラインと名称を変更している。このパークラインの東側に東京理科大と眺望の丘がある。パークラインの西側に水辺公園が整備されている。 眺望の丘付近の運河は、深くV字に開削され、緩やかな曲線で造られている。水量のわりに、土手は広く、開放感がある。かつて外輪蒸気船など年間37,000隻以上の船が行き来した水運の道だ。 眺望の丘に「土木遺産」認定のプレートがある。日本初の西洋式運河をオランダ人技師の指導のもとで造り上げたもの。明治維新から23年後に、この土木工事が成された。開通当時の流れは、現在とは逆で、江戸川から利根川に流れていた。鬼怒川から流れ込む土砂が流れを替えたという・・。 写真-1 眺望の丘から桜並木とアーバンパークラインを見る。 写真-2 運河の対岸(右岸)から眺望の丘のサクラを観る。 写真-3 運河左岸の桜。りたつう士。 写真-4 緩やかなカーブで運河が続く。水面に桜並木が映る。 写真-5 桜樹の間から対岸のサクラを見る。