カテゴリ:ジャズ・スタンダード T
20歳から歌手としてスタートして、もう今年で33年目を迎えた。 この長い年月の間、声が出なくて歌えなかったのは、たった一度。 風邪をこじらせて、歌うどころか話すこともできなかった時だけ。 一年のうち、正月の一日、二日だけは休み、あとは毎日歌っている。 よく、趣味と実益でいいですね、といわれるが、職業なのだからそれはあてはまらない。 歌うことが、何よりも好きというのか、ステージに立ちマイクを握ると、 日常のもろもろも、嫌なことも、きれいさっぱりと消えてしまう。 毎年、道内のあちこちでコンサートをしているが、 私のオープニングの曲は必ず「テネシー・ワルツ」である。 渡米してプロ歌手のスタートを切ったところがテネシー州・メンフィス。 その州歌が「テネシー・ワルツ」だった。 メンフィスでの初舞台、膝はガクガク、マイクを握る手も震え、 胸の鼓動は客席まで届くのではないかと思うほどだった。 その時のプロ・シンガーとして歌った恥ずかしさも、誇らしさ、喜びも、 いまだにはっきりと覚えている。 以来、私は、テーマ・ソングとしてこの曲を歌うことにより、 初心を忘れず、真摯な気持ちで舞台に立つ自分を確かめているのだと思う。 「テネシー・ワルツ」を歌うと、人は皆優しい表情をして聴いてくれる。 小学生のころ、カタコトの英語で歌っていた私も、 今「我が心のテネシー・ワルツ」とタイトルをつけ、 大勢の人々に聴いてもらえるようになった。 新年のオープニング第一声も、もちろん、この歌である。 ~1996年12月 読売新聞コラム「花時計」より転載~ ※管理人より⇒久しぶりの更新となってしまいました(汗) 大変多忙につきご迷惑をおかけしております。管理人なのに・・・。 先日開催されました、ニューイヤーライブには沢山の方々が来て下さり、 またしても感謝感激です。 しかし・・・このブログに掲載したつもりが告知し忘れていたとは!! (HPトップにのみお知らせしてました・・・・。) 少しずつですが更新してゆきますので、どうぞ宜しくお願いします。m(_ _)m お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Feb 24, 2010 10:33:02 PM
コメント(0) | コメントを書く
[ジャズ・スタンダード T] カテゴリの最新記事
|
|