青い貴婦人(リジェJS11フォード)
2013シーズンもはや4戦目。3戦してウィナーが3人ってえのは昨年同様で、シーズンの行方が混沌とするって意味じゃ喜ばしいことなんだろうが、どーも気分が乗らないんだよね。なにが原因なんだべ?とツラツラ思うに、マシンが画一的で挙句に決定的に地味なのが問題なんだな。不況になると市販車の色も濃暗色が流行るってゆーが、F1世界もご同様でグリッド眺めてもダークカラーばっかで、レーシングカーは派手派手が命と思ってる身には寂しい限りだ。やっぱタバコマネーの撤退が決定的にイタいよな。模型ミニカー的にはノンタバコのほうが再現性が高くていーんだけど、地味なスポンサーばっかでモデル映えしねーんだよね。そんな時代の閉塞感をブチ破るのは、やっぱタバコマネー・カムバックっきゃねーな。(もっとも、今タバコメーカーがリターンしたって、パッケージがみんな黒ずくめだから結局のところ地味から脱却できんか。。。)とゆーところで、タバコマネー全盛の時代のマシンを。ミニチャンプス1/43 リジェJS11フォード "スペインGP"#25 パトリック・デパイユ 百花繚乱のタバコマネー時代、パッと思いついただけでもマルボロ、キャメル、ロスマンズ、ゴールドリーフ、JPS、ウィンフィールド、キャビン、マイルドセブン、ラッキーストライク、スコール、ベンソン&ヘッジス、ゴロワーズそして今回のジタン(一度っきりの登場なのに強烈な印象を残したインペリアルってのもあったな)ホント挙げればキリがないけど、勝ち組はマルボロだけか?チャンピオンを獲ったのはキャメル(FW14B&15C)もロスマンズ(FW18&19)もだけど、キャメルはロータスのグダグダイメージが強くて、またウィリアムズも延々とシューマッハにやり込められた感が強く、勝ち組としちゃあビミョー(笑)けどまあ、そんなこんなでもチャンピオン獲れただけマシで、ジタンなんてマシン全体を覆うほどの大口スポンサーなのに、チャンピオンはおろか優勝すら両手の指のも余る程度で、費用対効果が悪いにもほどがあるわな(笑)そんなジタン(=リジェ)が唯一チャンピオンの目があったのが1979年(の前半)ロータスが先鞭をつけたグランドエフェクト元年の1979年のグリッドは、ロータス79コピーだらけ。その猿真似のうまさは本家ロータスを過去のものに押しやるほどで、ある意味本命不在のカオス状態だったのだが、それでもリジェの開幕2連勝は「大穴」第5戦終了時で堂々コンストラクターランクトップに位置していたんだから、そりゃあタミヤも焦ってモデル化に走るわな。そんな狂乱もモナコGPまで、開発担当のデパイユがハンググライダーの事故で両足骨折、戦線離脱すると戦績も急降下、安定してポイントを稼ぐフェラーリはともかく、後半になって熟成が進む(翌年のチャンピオンマシン)ウィリアムズにも追い抜かれて年間ランク3位に落ち着くが、それでももしやチャンピオン?の夢がみれたチーム最良のシーズンだったんじゃないだろか。(ランク的には改良型JS11/15で戦った80年シーズンの2位が最高だけど、あれは「別次元」ウィリアムズ圧勝シーズンにおけるおこぼれの2位って感じで、あんま評価しとらん)ドライバーランクトップにいながらレース外の私的アクシデントで戦線離脱したデパイユの運気もそこまで、翌年はアルファロメオに移籍して、駄馬179を予選トップ10圏内の速さまで引っ張り上げ、さすがデパイユと思わせたのも束の間、真夏のホッケンハイムテストで事故死。結果的このJS11がデパイユ最後の優勝マシンになった。そう思うと、ちょっとヘンテコな形状のアッパーカウルもかっちょ良く見えるところが不思議(^^ゞ