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カテゴリ:企画モノ
今回も東北工大および宮城学院女子大と「特定の分野に尖った大学」を取り上げますが、前回紹介した大学に比べると進学者数も多く、ある程度は人口に膾炙した大学です。
まずは東北工大のデータから紹介。 【東北工大】 ・進学者数 359人 ・進学者がいた高校 47校/67校 ・進学者がいた高校の偏差値別分布 60~ 1校/4校 1人(0.3%) 55~59 5校/6校 17人(4.7%) 50~54 6校/6校 50人(13.9%) 45~49 8校/8校 99人(27.6%) 40~44 11校/11校 116人(32.3%) 35~40 10校/15校 68人(18.9%) ~35 6校/17校 8人(2.2%) ・進学者がいた高校の平均偏差値(加重平均) 44.3 ・進学者がいた高校の地域別分布 南部 4校/8校 25人(7.0%) 亘理名取 4校/4校 44人(12.3%) 仙台南 7校/9校 84人(23.4%) 仙台北 8校/10校 87人(24.2%) 塩釜 4校/4校 36人(10.0%) 黒川 2校/2校 19人(5.3%) 大崎 6校/11校 26人(7.2%) 登米 2校/3校 7人(1.9%) 栗原 3校/4校 5人(1.4%) 石巻 6校/8校 25人(7.0%) 本吉 1校/4校 1人(0.3%) 調べていて意外に思ったのは進学元の高校が東北福祉大よりも多い47校だったこと。その東北福祉大の項でも触れたように東北工大は工業高校からの進学が69人(19.2%)もいることが目立ちますが、多くの高校から薄く広く学生が集まっていることもまた、特筆すべき特徴ではないかと思います。 また、偏差値50以上の高校からの進学が20%を割り込み極端に少ないことも、特徴と言えるでしょうか。これは工業高校(すべて偏差値50未満)からの進学者が多いことともリンクしますが、そもそも東北工大は建築学部以外の学部で国公立大の併願校として検討されないケースが多く(されたとしても志望順位は東北学院大より下になるケースが多い)、その分受験生にとって「敷居の低さ」が際立っているのかもしれません。 地域別では、仙台都市圏の比率が他大学に比べてやや高め。仙台都市圏内の非進学校における人気が高い一方で、理系大学で学費が高い関係からか進学に際し下宿が必要となる地域ではやや苦戦しています。 【宮城学院女子大】 ・進学者数 308人 ・進学者がいた高校 40校/67校 ・進学者がいた高校の偏差値別分布 60~ 1校/4校 1人(0.3%) 55~59 6校/6校 43人(14.0%) 50~54 6校/6校 68人(22.1%) 45~49 8校/8校 105人(34.1%) 40~44 8校/11校 45人(14.6%) 35~40 10校/15校 42人(13.6%) ~35 1校/17校 4人(1.3%) ・進学者がいた高校の平均偏差値(加重平均) 47.2 ・進学者がいた高校の地域別分布 南部 3校/8校 26人(8.4%) 亘理名取 2校/4校 15人(4.9%) 仙台南 6校/9校 54人(17.5%) 仙台北 8校/10校 76人(24.7%) 塩釜 4校/4校 23人(7.5%) 黒川 1校/2校 26人(8.4%) 大崎 6校/11校 19人(6.2%) 登米 3校/3校 14人(4.5%) 栗原 2校/4校 14人(4.5%) 石巻 4校/8校 34人(11.4%) 本吉 1校/4校 6人(1.9%) 工業高校を得意とする東北工大に対し、宮城学院女子大が得意とするのは旧女子校。宮城県内には女子校をルーツとする共学校が5校現存しますが、これらの高校からの進学者は61人で進学者全体の19.8%に達します。ただし、旧女子校で最も偏差値が高い宮城一(偏差値62)からの進学者はゼロ。宮城学院女子大も東北工大同様国公立大の併願校として検討されないケースが多い大学なだけに、国公立大とは縁が薄い偏差値40台の高校との親和性が高い傾向にあります。ただし、工業高校からの進学者は、1校から2人だけでした。 地域別では、仙台都市圏以外で比較的高い傾向にあり、全国的には長期低落傾向にあると言われる女子大の中では比較的ブランド力を維持できているとみてよいと思います。ただし、仙台都市圏南部では、名取市にキャンパスを置き宮城学院女子大と多くの学部・学群コンテンツが重複する尚絅学院大の浸食を受けているようです。その尚絅学院大については、次のエントリで詳述します。 ノスタルジーとは何か [ 宮城学院女子大学人文社会科学研究所 ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.06.20 06:25:49
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