ネットで調べればどこのことだかすぐにわかりますが、福島県北部の某自治体で、教育長の再任が議会で否決されるというニュースが、数日前に流れてきました。この自治体は学校の再編をめぐるトラブルがあったのでその責任を問われた格好ですが、ニュースを見ていて驚いたのは、再任が否決された教育長の経歴でした。今年62歳になるという氏は「1985年に町職員となり、企画情報課長、まちづくり交流課長、保健福祉課長などを歴任。教育長には前任者の退任に伴い2021年3月に着任、今月末で任期満了を迎える」とのこと。つまり教育現場にはほぼノータッチのまま教育長に就任していたようなんです。
近隣の自治体の教育長の経歴を確認すると、どこかの小学校や中学校の校長職を経験した人が就任するのが普通。学校現場を束ねるポジションだから、現場を理解している人物が就任するのが自然の流れだし、当たり前だと思います。その観点からすると、件の自治体の教育行政に対するスタンスは、常軌を逸しているとしか言いようがありません。その点から改めていかないと、第二、第三のトラブルを起こしかねないんじゃないかな~と、よその自治体の人間ながら心配になりますね。
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