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むかしのこと

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2010.07.06
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野ざらし姫

野ざらし姫

価格:750円(税込、送料別)



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私が読んだのは、

野ざらし姫
著者:山手樹一郎
発行所:春陽堂書店 春陽文庫
昭和48年12月5日
本体価格:320円
装画:成瀬数富(Google
こちらの古い文庫です。
鶴丸の決死の道中を思わせる閑散とした情景に、薄い水色と紫の空、橙と緑の大地がやさしく
ハッピーエンドを予感させる表紙です。

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普段なら絶対読まない種類の本なのですが、
表紙にやられて手に取りました。
「播州姫路」―「芸者南蛮お菊」―「稲葉大膳」―。
あーやられたー。あらすじを読むやレジに向かっておりました。

昔の本を読み始め、読みたい作家が三人になってしまい、
これが四人になると困ったことになるのでこの一冊で
今のところやめておきますが…

おもしろかったーーーー!
シリーズものだったら(読み続けたくなって)危なかった。

***ネタバレです***

***簡潔にネタバレです***


!夫を毒殺された鶴姫は家老大膳の女にされそうになり、男装し、信用できる家来を連れて江戸へ。剣のすご腕・浅香伝八郎と、お菊・市松の力をかり、悪事を暴き、自らは死んだことにされたためまんまと伝八郎と夫婦に。

かなり、軽く紹介したあらすじですが、
追っ手は悪辣で、どきどきできますし、胸もすきますし、
裏切りもあり、味方が倒れて無念というシーンも。

しかし凡庸な専業主婦であるわたくしには!
やはり色恋でしょう…
色恋のために、死んだ者に申し訳ないなどという伝八郎はなまっちょろいし
結局!ちゃっかり夫婦になるんだろうし(はっきりはしない)
そんな伝さんにほれた菊が不憫でならなかった。
過去形です。

特に、!鶴姫の手下・東吉が功をあせって伝さんの言うことを聞かず出発し
追っ手にかかったとき、伝さんはおろか、市松でさえ、菊ではなく
姫を助けにいった、
そのことを菊も納得という意味で悟った…
ここは悔し泣けました。ほとんどの女性が、この、菊のような立場に
たたされたことがあるでしょう、鶴になれる人は一握りなのよ!
だからこそ、伝さんは、鶴を無事送り届けたあとは、
(できれば傷を負った)菊と生きる…そんな感じがよかったのになあ。
結局は、!菊が、体を張って危機を救ってくれた春蔵に一生尽くします…という、私が望むのと逆の結末。
ああー。菊&春はいい…。ファンになりました。
シリーズで読みたくなるような、巧みな人物描写でした。





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最終更新日  2010.08.13 17:45:07



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