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カテゴリ:赤松光夫
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「赤松光夫」のGoogle検索 *** ![]() 官能小説ばかりヒットするのでご注意ください。 著者:赤松光夫 出版社など:集英社文庫 コバルトシリーズ 昭和51年6月26日 第1刷印刷 昭和54年7月25日 第7刷発行 本体定価:200円 装丁・さしえ 文月信 小説ジュニア1975年2月号掲載のようです。 目次 純白のウエディング・ドレス 裏磐梯の晩秋/万引き事件/善意の心/ふれあい/離婚届/木枯らし吹く/ 許せないもの/秘密旅行/この幸せを/切れた糸/不意の電話/巣立ち/ 藤棚の人/涙の顔/告白のショック/深夜の病院/桜咲くころ 愛をあげます 一泊旅行/父の生活/ある不安/突然の電話/ごめんなさい あらすじ***ネタバレです*** ***ご注意ください*** 和香子は父とともに、別居中の母の実家に行ったが、母には会えなかった。 母は和香子が中学に入ると仕事を再開し、そこで浮気。家出。不倫相手との別れ。 離婚を話し合うための訪問だったが母は病気だという。 和香子は近所の書店で、弟の良介が本を持ち帰ろうとしたところ声をかけると 見知らぬ高校生が、「その本弟にぼくが買ってあげようとしていたんです」と お金を払ってくれたという。近くに家庭教師にきている奥宗雄であった。 彼は受験生で、進学のためアルバイトをしているという。 いつしか宗雄には悩みを打ち明けるようになっていた和香子。 母から離婚届が届く。和香子はそれを父に見せない。 母が入院しているとおばから聞き、見舞いに行くと、見知らぬ男性と小さな男の子が 来ており、結局顔も見ずに帰り、新しい家庭を作った母にはもう会わないと決意し離婚届を父に渡す。 ある日宗雄との約束場所に行くと、待っていたのは母であった。 あの時の親子は以前勤めていた保育園の園児とその保護者だと… 事情を確認した宗雄のはからい。 そして、母は自分の無責任さを謝り、父につくしてあげてねと頼む。 手縫いのウェディングドレスを和香子にプレゼントする。 ![]() その後宗雄から手紙。仙台の大学を受けたあと、昔からの夢だった船乗りがあきらめられず神戸商船を受けて合格し通っている。父の転勤について引っ越した和香子と良介にも会いに行きますと…
『遠い灯』によると、戯曲を書いたり、舞台演出をすることを希望していた らしい赤松光夫。 そういわれると納得してしまう大げささがある。 「!!」の使い方などに常々あらわれているなと思っていたが もう、この物語の話し方の大げさなことといったら!すてきです。 主人公の言葉づかいが好き。 高校二年生、小学生の弟に対し、 「ねえ、あのかたなの?本代を出していただいたの―」 不倫して出て行った母に対し、 「おかあさん、おとうさんが、おわかりね…」 宗雄に対し、 「あたし、おにいさまみたいな気持ちで、お話できるの…。お願いします」 病室で父母に仲直りをせまる様はなんというんでしょう、 すりらーというのでしょうか。さいこさすぺんすというのでしょうか。 こわかったです。 宗雄はそれを見て心がほぐされちゃうし… ひどいめにあった女性に男を信じるなんてなんというお人よしだ、という 正直でかつためになるコメントをくれた赤松先生とは思えない! でもこういう世界を信じたいという祈りがあるのでしょう。そこが魅力です。
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最終更新日
2012.05.14 11:15:22
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