むかしのこと

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著者：富島健夫
出版社など：青樹社BIGBOOKS
初版：昭和６２年９月３０日第１刷印刷
本体価格　７２０円
イラスト：神崎佳

目次
昼も夜も／女友だちを泊めて／ペッティングから／体験したい／誇示する男／朝の情事／女はわからない／相互愛撫まで／土曜日の女／男女３P／夜はつづく／深夜の淫／おかしな証人／相互鑑賞まで

あらすじ＊＊＊ネタバレです＊＊＊

＊＊＊ご注意ください＊＊＊

正面の女もの。海シリーズの石井と同じ、働かず結婚する気もなく、
恋人は八重とし、いろんな女性と性　行為を楽しむ。
過程が楽しいから風俗はいやだとか、
男はばらまき女はああだこうだとか、いつも通り。
いつも通りが好きな方にはおすすめ。

以下雑談・お目汚しご注意・太字引用

「おれなんか、生きているからしかたなしに生きているんで、夢も目的もない。あわれな人間なんだ。しかしおれは、食べて行く金があるのに働いているやつの気が知れないね」
「みんな、食べるために働いているのよ」
「いや、今の日本にはそうじゃないやつが多いよ。ゼイタクするため遊ぶために苦労している。ま、働くのはいいが、遊ぶために悪いことをするやつがいる。これなんか、まったくわからん」
「それはそうね。ほんとうに生活に困って悪いことをする人は少ないのね」
「豊田商事とか、人をだまして金を儲けるやつがうようよいる。食べるためじゃない。金というへんなものを儲けるためだから、阿呆な連中だ」
「あたしの知っている人も、それに引っかかったわ」
「引っかかる人間もどうかしている。これもまた、必要以上の金銭欲があるからだよ」
「老後が不安なのよ」
「なあに、いざとなったら生活保護を受ければいい。三度のオマンマは食べられる。地球全体を心配する必要はあっても、自分一人の食うことを気に病むことはない」