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テーマ:ミステリはお好き?(1432)
カテゴリ:読んだ本(ミステリ・日本)
自分が読むこの作家の本は2冊めになるが,
道尾秀介の「シャドウ」(2006)を読んだ。小学5年生の我茂凰介が主人公といってもいいだろう。 彼の母咲枝の葬式の場面から始まるのだが,そこには,家族ぐるみの付き合いがある,水城一家(徹,恵,亜紀)も顔を出し,凰介と父洋一郎を励ましてくれる。 父どうし,母どうし,凰介と亜紀がそれぞれ同級生というこの2家族だが,意外なことに咲枝の死をきっかけに崩れていったのは水城家だった。 母親の自殺,父親への不信から家にいられなくなった亜紀を守ろうと,彼女を我茂家に預かることにした凰介だが,頼りにする父洋一郎にも怪しげな行動が出始め,父の恩師田地教授に相談することになり…… おもしろかったし,かなり多くの人に「好かれそう」な作品である。 「向日葵の咲かない夏」の日記(→こちらから)では,「ブログを回ってみたが,この作品「評判わりぃ~」!!」などと書いた。 まだほかのブログは読んでいないのだが,評判は悪くないというより,「良い」と予想される(いくつかのブログを読ませていただきましたが,予想通り好評でした)。 「こんなに賢く,強い小学5年生がいるのか!!」という声もありそうだが,個性によってあるいは環境によって,このような「子供」がいるのは不自然ではない。 いや,フィクションの世界ということを考えれば,どの設定も極端に不自然なものはないし,やや弱く見える自殺の理由にしても,「身近で頼りきっている人間の若すぎる死」をきっかけに実行してしまうというのもありえなくはない(それゆえに亜紀は生き残ったともいえる)。 驚かせる要素,だます要素,ハラハラさせる要素がそろっていて,しかもうまくまとまっていて,読後感も悪くない。 で,「向日葵の咲かない夏」に衝撃を受けた自分にとっては,そこが「不満」なのですよ(笑) なんか,小さくまとまりすぎた感じ!! かな(笑) こう感じるのは,「マイナスの面」を田地教授一人に押し付けてしまったように思えるからかもしれない。 教授の死によって,我茂父子も水城父娘も「救われた」形になっていて,そこからは,逆に彼らの「軽さ」しか感じられないからだ。 「恵の死はどうなってしまうの?」という感じもある。 洋一郎,凰介,亜紀の殺意に最後まで肯定的なところはこの作者らしいと感じたが…… などと自分なりの不満も書いたが,読んで損をしないオススメの1冊であることにはかわりがない(笑) PS 書き終わってブログをうろうろしていたら,ミステリの部屋(samiadoさん)の日記で, 「恵が屋上から落ちた後、左手に巻かれていたはずのはちまきはどうなったのでしょう?( ロワゾー☆ブルーさん,リンク先不明)」 というコメントを見つけた。 2章で隈島刑事が水シマ(水城)に語っていた「ためらい傷」が,終章で凰介によって「恵さんの左手首の切り傷は,亜紀ちゃんがはちまきを切ったときにできたんだね」と明かされているので,はちまきは2つに切れたのではなく,結び目つきですべて亜紀の手に残ったものと考えられる。 以上,自分なりの解答です。 道尾秀介の他作品についての日記は,フリーページ 読了本(日本) (道尾秀介)からごらんください。 参考ホームページ:東京創元社|Webミステリーズ!(道尾秀介) 楽天ブックス 記事関連のオススメ日記 猛読醉書(かつきねえさん) まみむメモ(@かぼちゃさん) 魔術師の猟奇的日常(majutsushiさん) 未来の予定~ラビ的(みっつ君) 海砂のつらつら日記(kaisa21さん) 今日何読んだ?どうだった??さん お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/01/30 12:42:07 AM
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