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森田理論学習のすすめ

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2018.04.18
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子供が行動範囲を広げていくためには、安全を確認できる存在が必要だ。
その一番の安全基地となるのが、自分を生んでくれた母親なのだ。
小さな子供を連れたお母さんが、街角などで友達とばったり出会って立ち話、こうした光景はよく見られる。子供はお母さんの足に隠れるように抱きつき、時々顔をずらしてお母さんの友達を見上げる。
「あら、恥ずかしいのかしら」などと声をかけられると、またお母さんの足に隠れてしまう。
少しするとお母さんの足から離れ、お母さんの友達を観察しているようなしぐさをする。
そのうち、お母さんから離れ、その友達に興味を示して触れたりするが、 「あら、なに」と声をかけられると、再びお母さんに抱きついてしまう。

よく見かけられるこのような行動は、子供にとってどのような意味を持っているのだろう。
実は、この子供は別に恥ずかしくてお母さんの足に隠れているのではない。
お母さんとお買い物という子供にとっては魅力的な状況のなかで、子供なりにアンテナを張り巡らせ、探索行動をしているのだ。
お母さんの友達という見知らぬ人の突然の登場により危機を感じた子供は、お母さんのところへ戻ったり抱きついたりして自分の安全を確認しているのである。
そこに帰れば安心だとわかれば、先ほどよりもちょっと冒険を試みる。
これを繰り返すことで子供の活動の範囲は広がっていくのである。
母親が子供の安全基地としての役割を果たすためには、お母さんは子供の不安を解消し、安心を与える存在であることが不可欠である。
それは母親と子供の間の、心の絆を元にした安定した関係の上に成立している。
安心できる安全基地があるからこそ、子供は不安や危機を覚えても、それを乗り越えて新たな行動を起こしていくことができるのである。
(発達心理学 山下富美代 ナツメ社 108ページより引用)

子供の成長にあたっては、生後1年6ヶ月の間に、母親との間に愛着の形成が行われないと、その後重篤な精神障害を引き起こすと言われている。
その後、行動が拡大するにつれて、父親も含めて両親が安全基地の役割を果たすことが重要になる。
その後は、親は子供の身近なところにいて、好奇心を刺激したり、少し危ない遊びも経験させたりして、内に引きこもるのではなく、外に向かって探索したり、挑戦したりする体験が必要となる。
これはどちらかというと父親の役割である。

いずれにしても、子供を育てるという事は、核家族の夫婦が闇雲に取り組むことは問題が大きい。
独りよがりになって、ポイントをつくことができなくなるからである。
子供の成長と育て方については、多くの先人の知恵が蓄積されている。
学問でいえば、発達心理学といわれる分野である。
子育てに取り組む人は、親業などの自助グループに両親そろって参加することが必須である。
そこでみんなで助け合いながら、きちんと子育ての基本を学んでいくことが必要だと思う。
仕事や趣味などにうつつを抜かしてスポイルしていると、そのしわ寄せは、思春期以降に解決困難な問題として親と子に襲い掛かってくることを肝に銘じておかなくてはならない。





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Last updated  2018.04.18 06:30:03
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