カテゴリ:不安の特徴と役割、欲望と不安の関係
1月号の生活の発見誌にこんな記事がありました。
この間、テレビインタビューで、剣劇女優で有名な浅香光代が出ていました。 話を聞いていて、たいへん感心したことがあります。 あの人は、4、5歳のころから舞台に出ているそうで、もう半世紀を舞台で生きてきたんですね。つい最近、左足の膝をケガして、まだ完全に治っていないのに、どうしても舞台に立たなくてはならなくなった。 延ばし延ばししてきたスケジュールが、これ以上は延ばせなくなった、というのです。やむをえず、車椅子で大阪に行き、その舞台に上がった。 体当たりですね。そうしたら、踊ることができた。 曲がらない膝も曲がったので、自分でもびっくりしたとのことです。 絶体絶命の境地に自分をおくと、計り知れぬ力が出る、ということを教えてくれる体験ですね。 無理だと思っていたのに、思い切って行動してみたら、意外にもうまくいったという経験は多くの人がお持ちなのではないでしょうか。 生活の発見会では、慢性疼痛や慢性アトピーで悩んでおられる方がいます。 たとえば五十肩ですが、肩が痛いと憂うつになります。 そうなるとそこに神経を集中させて、この痛みを取り除かないと、日常茶飯事に支障が出る。そのうち食事の準備もできなくなってしまう。 心配の種はどんどん深刻になります。 こうなりますと、元々の痛みは5ぐらいだったものが、6にも、7にも増悪してしまうよう感じるようになります。悪循環の始まりとなります。 自分が新たな痛みを作り出しているようなものですね。 慢性アトピーに森田療法を取り入れておられる女医さんの話を聞いたことがあります。最近は優れた薬があるそうですが、それをもってしてもなかなか治らない。 そういう人に、森田療法を取り入れて、慢性アトピーを持ったまま、生活面の充実を図ることで、アトピーの方も快方に向かうことがあるとのこと。 慢性アトピーの人も、知らず知らずのうちに病気を悪化させていたのかもしれませんね。アトピーは、基本的には自律神経でいうと副交感神経が優位になっているそうです。交感神経とのバランスが崩れているといわれています。 交感神経は緊張感を持って生活に取り組んでいくと、活性化してきますので、生活面の充実を図ることで、病気も沈静化してくるということかも知れません。 手術するほどの痛みでなければ、浅香光代さんのように、痛みを持ちこたえたまま、注意や意識を目の前の日常生活や趣味や楽しみのほうに向けて行った方がよほど意味があるということになります。 病気も軽快し、生活も活性化してきますので、一挙両得ですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.02.20 10:48:27
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