カテゴリ:観念重視から事実重視への転換
人間はどんなことに劣等感を持つか。
薄毛、ハゲ、老化、身体的欠陥、地位、学歴、境遇などたくさんあります。 特徴としては他人と比較している。劣等感的差別観を持っている。 劣等感を持っている人は、それは致命的な欠陥だと思っています。 自分の将来を左右するほどの決定的な欠陥であると思っています。 隠す、取り繕うことが必要で、そうしないと人生に希望が持てない。 そして、孤立し、時間の無駄遣い、お金の無駄遣いをしています。 でも苦しさは取り除くことができないばかりか、精神的な苦痛を背負い込んでいるのです。いかに馬鹿げことに取りつかれているのか。 しかし本人にはその自覚がないというのが一番の問題です。 そういう人は本当に将来に夢や希望が持てないのか。 世の中には、ハゲの人、皴やシミだらけの人、入れ歯の人、慢性的な身体欠陥を持っている人、学歴のない人、結婚していない人、ひとりぼっちの人、仕事のない人、地位や名誉のない人などたくさんいます。 そういう人が全員自分で自分を否定しながら生活をしているのか。 そんなことはありません。 むしろそれに発奮して運命を切り開いている人はたくさんいます。 たとえば、中学しか出ていない人が、大卒の人を追い抜いてやるといって、立派なシェフになった人がいます。 そういう人が、経営者となり、有名大学を卒業した人を使いこなしている。 貧乏で劣悪な環境で育った人が、大人になって悠々自適な生活を楽しんでいる。 収入が少ない人が、お金のかからない自給生活を極めてうらやましがられている。 ハゲを逆手にとって、極悪非道な役者として欠かせないという人もいる。 ヘレン・ケラーという人は、目が見えない、耳が聞こえない、話ができないという大変な障害を抱えていました。 でも彼女はそれを逆手にとって、89歳で亡くなるまで、世界中の障害者を励ます活動を続けたではありませんか。 この人たちと、劣等感にとりつかれた人との違いは何でしょうか。 森田理論学習を続けている人はすぐに分かると思います。 そういう人との違い・事実をしっかりと認めている。 その事実を否定しない。ないものを求めても仕方がない。 自分が持っている能力や可能性にかけていくしかない。 きちんと発想の転換ができた人たちです。 劣等感に取りつかれていると、死ぬときに後悔してしまう。 それよりも持っているものを活かして、人生を楽しみたい。 事実のままに生きていくという覚悟を固めている。 むしろ発奮材料として利用している。 国内予選を勝ち抜いて、マラソンの出発点に立つことができた人です。 自分にないものに劣等感を感じる間がないほど、目線を上に向けている。 自分が持っている能力や可能性に照準を合わせている。 ここが劣等感に取りつかれている人との決定的な違いです。 事実本位という態度を身につけることは、観念が優位になった人間にとって、とても大きな課題です。しかしこれを乗り越えないと精神状態は安定しない。 森田理論はそこに特化して、人生観を確立しようとしているのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.02.22 06:20:05
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